6月28日札幌市・共済ホール

北米における極相林
森林保護よりみた現状と傾向
デニス・ウィッガム氏
米国・スミソニアン環境研究センター
上級研究員・副所長
極相林とは、米国48州にあると言っても、今日では殆ど稀な重要性をもった特別な存在になっている。
幸いにして、米国では極相林のもつ価値は認識され、数多くある遺存的な林分にその価値が認められ、保存・保護の対象とされている。
極相林は複合的な生態系であるのみならず、人間の生活活動の影響は殆ど受けておらず、森林が本来保有している構造と昨日の敵は今日の友維持した存在てある。また、復元すべき対象としての見本の役割を果している。
極相林は、生物多様性保全の観点からみても重要な存在である。キツツキの一種やフクロウの一種のような絶滅危惧種が、間違いなく生息しているのが極相林である。最近得られた事実によると、アメリカでは大分以前に、すでに絶滅したとみなされていた象牙色の嘴をもったキツツキの一種が、ミシシッピー川沿いの天然林に依然として生息していることが確かめられている。
北米の天然林は、特定の個人や団体によっても、また州政府、市や町、村役場など、あらゆるレベルの組織によってもも共通の保護目標を達成するために協力体制が敷かれている。こうした事実は、天然林の持つ生態的、社会的価値を再認識するものだ。これらの事例は、いかに天然林が広汎な保護・管理対象とされてきたかを物語っている。
カナダ、ブリティシュ・コロンビア州に住む広大な生息圏の保護と管理に、いかに公共の努力、個人レベルの努力が重ねられて、広大な天然林一帯の保護が達成されたかという事実がその全てを語ってくれている。
アメリカ合衆国の多くの地域では、残されている天然林は余りにも小さく、しかもばらばらに散在している。ニュー・イングランド地方を霊にとっても、どれだけ長い期間をかけて作成された計画に基づく森林管理によって、残存しバラバラに隔離された天然林の保護にこぎ着けることが出来たかを物語っているのである。
樹木伐採などによる人間の活動による直接的な破壊に加えて、スミソニアン環境研究センターが保有する森林での一例は、外から進入する外来植物の潜在的、また間接的な驚異を如何に防ぐかにも努力を重ねているかと言う事実がある。
スミソニアン研究所やヨーロッパ西部での一例は、かって存在した天然林が伐採されて、そこに存在していた本来のレベルの生物多様性が永久に失われてしまったり、そこに存在していた本来のレベルの生物多様性を取り戻すために、最低、何世紀もかかるという教訓から、ことの重大性を私たちは学ばなければならない。
(*北海道の森林面積約570万ヘクタールの45%が国有林であるが、大規模林道の開設や大雪国立公園内の国有林の大規模な皆伐などでは、絶滅危惧種や希少動植物、環境影響等の綿密な調査活動が行われ
ていない。上ノ国町内の国有林伐採においても天然ブナ林の越境伐採告訴事件などを起こし、ブナ材の搬出作業道は山腹破壊を行っている。 尾田)
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