
10月22日(月)、お台場にて。
歴史的瞬間の目撃者になるべくお台場に行ってきました。
10月18日にめざましテレビとスポーツ紙、それからメンバーのHPで告知されたX JAPANのPV公開撮影である。
いや、今年に入ってから噂が加速していたのだよ。ToshiのHPでロサンゼルスで「旧友」と再会したと報告があったし、スポーツ紙や週刊誌でも復活の話題が度々取り上げられてきた。
いてもたってもいられなくなったのは、映画『SAW4』の公式ページのスタッフ一覧にX JAPANの名と「I.V.」なる曲名を見つけた後。映画公開までひと月、それなのに何のアナウンスもなく突然Xの表記と、見知らぬ曲名。誤植じゃないかと思った。いくらなんでも新曲なんてありえないだろうと。
それが!18日の朝のニュースですよ。オーケストラをバックにいかにもYOSHIKIなドラムがガンガン鳴るバンドサウンド、それにTOSHIのヴォーカルが乗った聴いたことのない曲。
「まさか、TOSHIが帰ってきた?」
歌声を聴いた瞬間、その疑問は確信へと変わった。
これだ!これがXの音色なんだ、と。VIOLET UKじゃない、X JAPANの音色なんだと。
YOSHIKIの曲にTOSHIのヴォーカル、これがX JAPANの原点。幼稚園の「すみれ組」から一緒で、小中高とバンドをやって、高校卒業と同時に2人で上京して、青春の全てをかけたバンド。メンバーが次々と去っていっても、「また2人になっちゃったね」と言いながら2人で守って、作ってきたバンドだ。
「HIDEがいないXは、Xじゃない」のと同様に、「TOSHIがいないXは、Xじゃない」。
さて、PV撮影はアクアシティ屋上で行われ、我々はその下にあるお台場海浜公園からモニターでその様子を見ることに。時間になり、モニターが点いて屋上の様子が映し出されると、ファンの歓声はもう大変なことになっていたが、何より次にTOSHIの姿が映ったときの感激は愛憎入り混じったというか、何ともひと言では表せないものだった。
だってTOSHIが辞めるって言うからX JAPANは解散せざるをえなかったのだし、その後のTOSHIの活動は一般のファンには不透明でよく理解できないものだったのだから。宗教に洗脳されたとか、怪しげな自己啓発セミナーの手先になっているとか、散々なことがマスコミで報道されてきた。
しかし、モニターにTOSHIが映って、10年分ちゃんと歳をとっていて、頬は少したるんだ気がするし額にもしわがあるんだけど、やっぱりサングラスをかけたその姿と声はTOSHIそのものであったことに、感動したんだ。ほんとに。
で、「TOSHI〜!」という歓声のすごいこと。凄まじい歓声だった。みんな、待ってたんだよ。TOSHIが帰ってくるのを。何だかんだ言いながら、みんなTOSHIが大好きなんだよな、と思った。私もTOSHIが好きだ。TOSHI…、罪深い男よのう。
確かにYOSHIKIは神々しいまでに美しく(とても42歳とは思えん)、集まったファンの大部分がYOSHIKIファンなんだろうけれども、この日に限っては「TOSHI」への歓声が大きかった。
当たり前っちゃあ当たり前なんだが、TOSHIが笑ったり喋ったりするところが映ると「ああ、TOSHIが笑ってる!TOSHIが喋ってる!」と泣きそうになった。何だそりゃ、って感じだけど。YOSHIKIと喋ってるところなんて、ラストライブ以来10年ぶりだし。で、屋上の縁ギリギリに2人で立ってこっちに手を振ってくれたときは、多分この日一番の感動だったんじゃないか。
しかも2人はかつてのように、ふざけてじゃれ合ってるんだ。TOSHIがYOSHIKIを屋上から突き落とすふりをしたり。本当に楽しそうに笑ってるYOSHIKIの姿に感動。「だってTOSHIが押すんだも〜ん」とか言って(相変わらず年齢と性別に相応しくない仕草をするYOSHIKI)。
HEATHがカッコよすぎた。10年前からルックスはものすごくよかったけれど、39歳でこうなったか、という。YOSHIKIと違ってちゃんと歳をとってるんだよ。けど、カッコイイ。あのカッコよさに静かな会場がざわついた。PV撮影が始まって最初の方は、公園のスピーカーは切ってあった(近隣への配慮からか)ので、驚くほどファンは静かにモニターを見てたんだが、HEATHがアップになったら、あちこちから「超カッコイイ」というため息のような声が…。何と言うか、半ば「何だよあれ」みたいな感じで(笑)。「何であんなにカッコイイんだよ、HEATH」と。特に笑顔のとき、女性ファンのみならず、男ファンからも嫉妬にも羨望にも似た感じの声援を受けておった。ゴシックな衣装と目の周りを黒く塗ったメイク、左右非対称の不思議な髪型がまた素晴らしくて、これぞヴィジュアル系の鑑。相変わらず超細くて足が長いし。
で、何もしてないのにPATAが映るとなぜか笑いが起きる。「PATA〜!」という男の叫び声があちこちから上がる。さすがPATA。このキャラクターは稀有だ。少し額が広くなっていたが、10年前とあまり変わっているように見えないのが不思議。最後のコメントもPATAらしいし、ほんと救われるわ、この偉大なギタリストの姿を見ると。X JAPANという悲劇的な宿命を負ったバンドの一員であるにも関わらず、悲壮感を感じさせない。コメントを求められたときの仕草もPATAそのもので、変わらぬ姿を見せてくれたことが何より嬉しい。
ニュースでは1万人らしいが、あそこに集まってたファンはYOSHIKIとTOSHIがあんな風に喋ってるところをずっと見たかったと思うし、この日を待っていたと思う。確かに、人ごみの中で平気でタバコを吹かしたり、子供を近くで遊ばせてたり、ペットボトルとかのゴミを捨てていったりと、マナーの悪いファンもいた。少数だけどいかにもな感じのコスプレの人たちや、モニター近くには懐かしい古参の方々もいた。ニュースではどうも偏りがあるようだったが、男女比は半々ではなかっただろうが4:6ぐらいだろうか。会社帰りのサラリーマン風のスーツがたくさんいた。私もその一員。みんな30前後ぐらいで。きっと中学生ぐらいのときにXの洗礼を受けた世代。驚いたのは、制服姿の高校生がちらほらいたこと。解散後も着々とファンを増やしていたのだと分かる。
終了後は近くのマクドナルドやバーミヤンがXファンで占拠、行列を作っておったのう。店内もXの話題一色だったに違いない。
いやしかし、4人のメッセージがまたよかったですな。HEATHが関西訛りで「これからまた(この「また」が関西訛り)、新たな伝説を刻んでいきたい」。HEATHは無口で喋らないイメージだったので、あまりのサワヤカな喋りと笑顔に悩殺されました。ちなみに、ソロ3rdアルバムの「Desert Rain」はYOSHIKIへのオマージュか(あるいはYOSHIKIから受けた影響が出たか)と思えるぐらいXの名残りを見せる、しかもそれでいてHEATHらしいデジタルロックの1枚。
YOSHIKIはHIDEのぬいぐるみを抱えながら「HIDEも一緒に世界デビュー」と。新曲「I.V.」にはHIDEのギターがサンプリングされて収録されている。「HIDEがいなきゃXじゃない」というファンはいくらでもいるが、それはYOSHIKIが一番分かってることで、その思いがこうした結果につながったのだと思う。よく考えたな、というよりは何だか優しいYOSHIKIの気持ちを感じる。
TOSHIは笑顔で「ども」。最後にひと言、と問われたときは無言で何度か頷くだけだったけど、これはあえて無言を通したというよりは、何て言っていいか分からないうちにカメラがPATAに写ってしまったという感じだと思う。
PATAは右手を上げて「ありがとうございやした」。なぜか爆笑。これがPATAですな。
つくづく、映画みたいなストーリーを地でやってるバンドだな、と。
YOSHIKIの「VIOLET UK」も、Toshiの「癒しのコンサート」も、PATAの「Ra:IN」も、heathの「Lynx」およびソロ活動もそれぞれの道で頑張ってほしいし、それぞれの目指す音楽をやっていってほしいと思うけれど、たまには思い出深いX JAPANというバンドに帰ってくることがあってもいいよな。人生賭けて音楽やってきた運命共同体「X JAPAN」だから。
追伸:
感動のあまり、風邪ひきました。
今日は会社休みました。いかん。