10数年前のことだけど、
ひょんなことから、カウンタックLP500に同乗させて貰った。
ガキの頃洗礼を受け、憧れていた「あのスーパーカー」である。
ほんとに平べったくて、座席に着くというより“寝る”感じ。
唸るエンジン音に胸躍らせながら夜の首都高へ。
一気に加速し、スピードが時速100キロに近くなったところで
猛烈に違和感というか、正確に言えば「不安」が湧き上がってきた。
そう、スピードが上がるにつれ、
フロントカウルがバタつく感じなのだ。
どういうこと?どっか調子悪いの?
ひょっとしてこれレプリカ??
…てか不安定で、
明らかに空気抵抗に負けてる感じなのだ。
「当時、時速300キロが売り物だった車の正体は、こんなもんだよ」
ドライバーが苦笑まじりにこう言った。
そうなのだ。
この体験によって、
速そうに見える車と、
実際に速い車との違いに気づくことができた。
この車は、デザイナーやエンジニアなりが
“思い描いた速さを形にした車”
“憧れを形にした車”なのだと。
風洞実験による詳細なデータ
剛性に見合う素材の検証
CADによるシミュレーションに近い設計システム
そんなものがなかった時代、
地に這いつくばるように平べったいボディ!
上方に跳ね上がるガルウィングドア!
パワーのあるエンジンで空気を切り裂き突き進む!
そんな“イメージの中での速さ”をそのまま形にしたものが
当時の“スーパーカー”であり、
だからこそスーパーカーだったのだ。
いやなんとなくね、最近交換した
この平べったい樹脂製サドルを見てたら
そんなことを思い出した。
サドルだよ。
座るとこだよ。
でも、これ「はやそうなかたち」してるでしょ。
TIOGA スパイダーサドル ツインテール
スパイダーの意味は座面をとくとご覧あれ。
先っちょの方の“クモ”のレリーフが適度に遊んでて好きだ。

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