梅雨に咲くギボウシは薄紫のはかなげな花である。
しかし花の色のはかなげに比べて、その基礎となる根株や葉は実に力強く、生命力にあふれた濃い緑色につやつやと輝き、大きな葉を茂らせる。
花茎は花時期になると一気に長い首をのばし、重たいつぼみをたくさんつけるために、雨に降られると重くなり、首を垂れてしまうのである。

なにゆえにこのような理不尽な体型を持つようになったか、その考え方がわからないのである。
人物は即物的で、かねかねかね・・・みたいなやからが、なぜかある時静謐の風情を求める・・・そういう理にかなわぬものをかの花は持っているらしい。
茶人が愛する理由も、このような理不尽さであろうか。