真空の力 (Vacuum Power)
太古の昔からつい最近まで、真空には何もないと思われてきましたが、実はあるのです。
今日では真空を考える場合、私たちが暮らしている通常の世界であるマクロの世界と
場(フィールド:Field)の世界に分けて考えたほうが理解が早いことがあります。
運動場や野球場の「場」と同じで「場所」という意味です。物理学では電場や磁場が
よく使用されます。電場は電気の存在している場所、磁場は磁気の存在している場所です。
このように考えていくと数学のスカラー場、ベクトル場、テンソル場もいくらかは理解
しやすくなっていきます。数学の場合はよりバーチャリックな楽しい世界になって
ワクワクするような座標ワールドや関数ワールドの高次元の世界が展開されていきます。
しかし日本の教育現場では教え方が下手なため数学嫌いが増えているのが現状です。
アメリカではふんだんに実用例を取り上げてゲーム感覚で楽しんでいるような教育のため
子供たちの理解や吸収も早く、その差は広がる一方です。
真空技術で使用される極めて小さな圧力の単位にはトル(torr)が使用されています。
長い間、トルの定義は、標準重力加速度 9.80665m/秒の2乗 の場所で、
密度 13.59510g/立方センチの水銀柱1mmが底面に及ぼす圧力と定義されてきました。
最近では国際単位のパスカルに統一されて、1torr=1mmHg=133.322Pa(パスカル)に
なっています。トルという表現は昔の物理学の本にはよく使用されていました。
現在の最高技術をもってしても 10のマイナス15乗トル(torr)程度まで真空にするのが
精一杯で、これでもまだ 35個/立方センチの分子を含んでいます。
宇宙空間の星が少ない場所が真空度が最高ですがそれでも水素分子が存在しています。
しかしそのような寂しい場所も実はエネルギーで充ち満ちているのです。
「場」の考えではこの空虚な空間である真空がエネルギーで満たされていることになりま
す。
今までは理論上の存在とされてきたこの真空のエネルギーが実験で確かめられました。
それは最近ハーバード大学で行われた不可能を可能にする画期的な実験で、真空中に
髪の毛よりわずかに太い金の板と金の球体を置いて観察を続けると、突然金の球体が
金の板を引き寄せることが確かめられました。
どちらの物体も磁気を帯びていないことから真空からエネルギーが生じたとされました。
この実験は誰がやってもどこでやっても再現できることから今日では真空から亜原子粒子が
現れたり消えたりすることになりました。亜原子粒子は原子よりはるかに小さな粒子です。
エネルギーと物質は本質的には同じものですから真空がエネルギーで満たされているという
ことはどうやら事実になってきました。
これを「負のエネルギー」と呼ぶ科学者もいますが、立派な「正のエネルギー」です。
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