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ちんこや

作:ジャージレッド


 最近では色々なレンタル屋が大流行でして、何でも借りようと思えば借りられる時代になりましたが、とうとうこんな物でも借りられるよ うになってき たとは驚きです。はてさて、こんな物というのは……。

「ええと、本当に有ったぞ。『ち・ん・こ・や』か。まさか【ちんこ】まで借りられるようになってたとは知らなかったなあ」

 一枚のチラシを握りしめた若い男が、薄汚れたビルにかかった看板を見ながら驚きの声を上げています。

「ええと、何々、レンタル『ちんこや』、中古品の買い取りや販売も行っています……か。このチラシ、ネタかと思ったら本当だったなん て……。騙され たつもりで来てみたけど、正解だったかもな」

 しばし感慨に耽っていた男は、いざ店の中に入ろうとしたのですが、やはりちょっと迷った様子で、ビルの前の道をあっちへうろうろ、 こっちへ うろうろ、まるで冬眠前の熊のように歩き回っています。しかしとうとう意を決したのか、なにやら怪しげな匂い漂う【ちんこや】へと入っていったのでした。

「いらっしゃいませ♪ ようこそ『ちんこや』へ♪」

 店に入った瞬間、やけに明るい声の男とも女ともつかない中性的な店員の声がしました。男はちょっと驚いて一瞬このまま店の外に逃げ出 そうかとも思 いましたが、邪念など微塵も無い店員の笑顔に見つめられて、逃げるに逃げられなくなってしまいました。

「え、いや、このチラシをもらったものだから……。ちょっと……」

 要領を得ない男の口振りからすべてを察したのか、店員はなるほどとうなずくと、そのまま男を簡単な応接セットへと案内したのでした。

「お客様、初めてのご来店でございますね。そのチラシは当店の【ちんこ】を必要とされる方にしか手渡されることの無いチラシでございま す。そのチラ シを受け取る事が出来た方は、それだけで当店のお得意様でございます」

 真面目な顔をしてなにやら意味深な、それでいてよく分からない事を店員は言いましたが、何故か男は、『ああ、そうなんだ』と、店員の その言葉をご く自然に受け止めたのです。

「あの、それで……、この店では、ホントに【ちんこ】をレンタルすることが出来るんですか?」

 ここまで来ても、まだ完全には信じ切れない男は、疑問を素直に口にしました。

「はい。本当でございますとも。どんな【ちんこ】であろうと大丈夫。お望みの【ちんこ】をレンタルする事が可能でございます。使い込ん で黒光りする ものから、まだ一度も剥けたことの無いサクランボなものまで♪ お客様はどのような【ちんこ】をご所望ですか?」

 そういいながら店員は、カタログを取り出すと説明を始めたのです。ふんふんとそれを聞いていた男は、最終的に、長さが30センチはあ ろうかという 【ちんこ】をレンタルすることに決めました。

「では、この【ちんこ】をお借りしたいのですけど……」

 恥ずかしげにカタログを指さしたその先には、ここまで立派なものが現実に存在するのかと疑いたくなるほど形も色も申し分のない立派な 棒と玉がセッ トになった【ちんこ】の写真が載っていました。

「やや、お客さん、お目が高いですねえ。この【ちんこ】は当店でも自慢のとっておきの【ちんこ】なんですよ。その【ちんこ】をご所望と は、なかなか お客様もすみにおけませんね」

 何がすみにおけないのか分からないが、どんなことであろうとほめられて悪い気はしない男は相好を崩したのでした。……こんな事をほめ られて喜ぶな んて、普段よほど人にほめられた事がないのでしょう。

「えへへ、そうなんですか。それでこの【ちんこ】を借りることは可能ですか?」

 自分の情けなさには気づくこともなく、男は店員に質問します。

「ええ、それは大丈夫です。実はこの【ちんこ】は人気が高くて、いつもは貸し出し中の事が多いのですが、運が宜しいことに、つい先日返 却さ れたばかりなんですよ。今、洗浄中なんですが、もうあと1時間もすればそれも終わりますから、レンタル会員の入会手続きやお支払い方法の確認が終わる頃に は間違いなくこの【ちんこ】をお貸しする事が出来ますよ」

 店員は笑顔でそう答えると、まずはということで入会申し込み書を差し出しました。

「ええと、その前にお聞きしたいんですけど、レンタル料金はおいくらなんですか?」

 入会申込書を出されたからといって、ほいほいとサインが出来るわけもなく、男は肝心なことを聞きました。何せこの男、レンタル『ちん こ や』に来るぐらいですからあまり立派なもちものを持っているわけもなく、またお金のほうもそれなりだったのです。……まあ、【ちんこ】とお金は本来無関係 なんですけど。

「そうですねえ。この【ちんこ】でしたら、1週間レンタルでこれぐらいでしょうか?」

 店員はそういいながら胸ポケットから取り出した電卓にピピピッと数字を打ち込むと、男の目の前に差し出したのでした。

「えっ、こんなにもするんですか!?」

 電卓に表示された数字は、男の年収とほぼ等しかったのです。これでは男もあきらめるしかありません。そう思った時でした。

「立派な【ちんこ】ですからねぇ〜。お粗末な【ちんこ】しか持っていない人にしてみたら、これだけのお金を出してもレンタルしたいとい う方はそれな りにいらっしゃいますので……」

 そして店員はなにやら訳知り顔で男の股間を見つめると、くすくすと笑ったのでした。

「ぼ、僕の【ちんこ】がお粗末だって言うんですかっ!?」

 自分の恥部、文字通りの恥部を指摘されて、大いに男はうろたえ怒りました。

「誰もそんなことは言ってませんよ。私は単純に一般論を言っただけです。ええ、そうですとも」

 口ではそう言う店員ですが、とてもそう思っているようには見えません。

「どうせ僕の【ちんこ】はお粗末ですよ。この間だって恋人にはふられそうになるし……。今度、彼女とナニをアレした時にも彼女をイカせ られなかった ら、今度こそ愛想をつかされてしまうに決まってるんだ」

 動揺したせいか、言わなくても良いことを言う男でした。それ以上具体的に言うと18禁になってしまうからもう少し言葉には気をつけて 欲しいもので す。

「まあまあ、その為に私ども、『ちんこや』がいるのですから♪」

 店員は男を慰めますが、その笑顔の裏には逞しすぎる商魂が見え隠れしています。

「でも、1週間のレンタル料があんなにも高くては……」

 言いよどむ男の言葉を聞いて待ってましたとばかりに大きくうなずくと、店員は男の耳元にそっと口を近づけ囁くのでした。

「では、今お持ちの【ちんこ】を下取りされてはいかがですか? そうすれば格安でこの素晴らしい【ちんこ】をレンタルする事ができます よ」

 さも素晴らしい提案であるかの如く、店員は甘く、あくまでも甘く囁くのでした。

「でも、下取りするって事は売っちゃうって事ですよね。それって僕の【ちんこ】が無くなっちゃうってことじゃないんですか?」

 店員が甘く囁くほど、不安感がいや増す男でした。

「代わりに格安でこの素晴らしい【ちんこ】をレンタルすることが出来るんですよ。彼女が喜ぶこと間違いなしです。お客様はその為にこ そ、この『ちん こや』に来店されたのではありませんか?

 更に声を潜めて男の耳元で囁く店員の言葉は、理性では『何か危ない。どこかおかしい』と分かるのですが、何故か心の奥底に染みこんで 来て、男の心 を揺さぶるのでした。

「そ、そうでしょうか。彼女は喜んでくれるでしょうか?」

 男のこの言葉を聞いたとき、店員は『勝った♪』と思いました。ここまで来れば後は契約を結ぶことなんか楽勝です。

「もちろん喜んでくれますともっ! 良いですか。彼女を満足させられない今の【ちんこ】を下取りに出して、この素晴らしい【ちんこ】を レンタルする のは彼女の為なんです。これこそ彼女への愛情ですよ。違いますか?」

 囁き声からじょじょに声を大きくして最後には叫ぶような大声でまくし立てる店員の雰囲気に飲まれて、男は店員の言葉に従う事が、彼女 の為なんだと いうように思えてきました。

「そうですよね。ではお願いします。でも、僕の【ちんこ】なんか下取りするほどの価値があるんですか?」

 一抹の不安を素直に言葉にするのも、この男、よほど自分の【ちんこ】に自信が無いのでしょう。

「いえいえ、世の中には男になりたい女の人という方もいらっしゃいまして、そのような方にしてみたら本物の【ちんこ】であれば多少問題 が有っても満 足していただけますので、私どもでは下取りした【ちんこ】はそのような方に販売していると、このようなわけでして♪」

 店員の説明に半ば納得しながらも、自分の【ちんこ】には問題が有るとハッキリ言われて、ちょっと落ち込む男でした。

「やっぱり問題が有るんですね。僕の【ちんこ】は……」

 応接セットのテーブルの上で『の』の字を書く男でした。おまけに顔には縦線が引かれています。

「だ・か・ら・こ・そっ! のレンタル【ちんこ】なんじゃないですか。問題のある【ちんこ】を下取りして、彼女が大喜びする立派で素晴 らしいこの 【ちんこ】をレンタルしてあなたの股間に着ければ、文字通りあなたの男は上がりますよ♪」

 突き落としてからまた持ち上げる店員……。もしかして策士です。

「分かりました。ところで下取りしてもらえば格安にレンタル出来るという事ですが、結局おいくらぐらいになるんでしょうか?」

 商談もここまで具体的になればもう終盤です。しめしめとほくそ笑んだ店員は、男に対して最後の説明を始めました。

「そうですね。正確な数字はお客様の【ちんこ】を詳しく査定してみないと分かりませんが、おそらく一週間でこれだけ。1ヶ月ではこれだ けという感じ でしょうか」

 またしても電卓を叩いた店員は、そこに示された数字を示しました。そこには男の月収のおよそ6分の1弱の数字が並んでいたのです。

「月々の支払いがこれだけになるのですか……」

 男はどうしようかまた少し迷いました。

「ええ、彼女との幸せな夜の生活が、月々たったこれだけのお金で手に入るのですよ。しかもですね、レンタル期間が10年間を越えます と、そのレンタ ル品を格安で買い取って頂くことも出来ますのでお得ですよ。ちなみに10年後の買い取り価格はこれです」

 これが最後と電卓を叩く店員。そしてその数字を見つめる男の心はとうとう落ちてしまいました。

「分かりました。じゃあ、この【ちんこ】をレンタルします」

 こうして男は自分の【ちんこ】を下取りに出して、はるかに立派な【ちんこ】をレンタルする事になりました。とりあえず下取りの査定も 終わり、いよ いよ男の【ちんこ】が下取りされる瞬間がやってきましたっ!

「よく聞いておいてくださいね。レンタル【ちんこ】を取り扱う場合は、この赤い液体と青い液体の2種類の薬品を使います。赤い薬品を 【ちん こ】に塗るとおよそ1分で【ちんこ】がぽろりと取れます。そしたら股間の【ちんこ】が取れた場所にこの青い薬品を塗って、薬品が乾かないうちにレンタル 【ちんこ】をくっつけてください。しばらく手で押さえていると身体の奥が熱くなってきますが、その熱さが収まったらレンタル【ちんこ】がお客様の身体に くっつく訳です。では、実際にやってみましょうか?」

 そう言われて店員から差し出された赤い薬品を受け取った男は、恐る恐る自分の【ちんこ】にその赤い薬品を塗ったのでした。

「こんな薬品1つで、ホントに【ちんこ】が取れちゃうんですか? 何だか信じられないです」

 不安はあるものの、それ以上に彼女を喜ばせたいという気持ちが勝った男は最初はチビチビと、そして最後のほうになると大胆に、その赤 い薬品を自分 の【ちんこ】に塗りたくりました。

「皆様、最初はそう仰いますが、やってみれば簡単な事ですよ。ほら、もう【ちんこ】が取れかけてきましたよ♪ はい、お見事、ぽろりと 取れまし たっ!」

 歓声と言っても良いほど、嬉しそうな声を上げた店員は、さっきまで男に付いていた【ちんこ】を大事そうに取り上げると、それをあらか じめ用意して いた保存用の容器にしまい込みました。

「うわっ! ホントに取れちゃったっ!! 大丈夫なんでしょうね。これ?」

 【ちんこ】が棒と玉のワンセットごと取れてしまった男の股間は何もなくつるんとしていて、抑えようとしても抑えきれない何とも言えな い寂しさが漂 います。いくら彼女の為とはいえ、ちょっと後悔の念も湧き起こります。

「ご安心下さい。レンタル【ちんこ】を取り付ければそれで済む事じゃないですか」

 そして店員はまた別な保存容器を取り出すと、そっと蓋を開けたのです。その中には先程カタログに載っていたのと寸分違わぬそれはもう 立派な【ちん こ】が文字通り鎮座していました。

「おお、写真で見るよりも、やっぱり実物はよけいに立派ですね。では早速この【ちんこ】をくっつけても良いですか? 青い薬品を僕の股 間に塗れば良 いんですよね……」

 男は早くその【ちんこ】を自分のモノにしたくて、テーブルの上に置いてあった青い薬品に手を伸ばしました。

「ああっ! お待ち下さい。今、赤い薬品を使ったばかりですから、最低限3時間程度は間をあけないとそれぞれの薬品が化学反応を起こし てし まってくっつくものもくっつかなく、あるいは取れるものも取れなくなってしまいます。今日はこの保存容器ごと【ちんこ】を持って帰っていただいて、今から 3時間以上経ってから、この青い薬品を使って【ちんこ】を取り付けてください」

 店員はそう言うと、男の手を押しとどめました。

「それ、どういう事なんですか?」

 初めて説明される事を前にして、男は質問をしました。

「ですから、3時間程度の間隔をあけずにこの2種類の薬品を使用した場合、どういう訳かこの薬品を使っても2度と【ちんこ】が取れなく なっ たり、またはくっつかなくなったりするんですよ。どういう条件でその2種類の反応が出るのかまだ完全には分かっていませんので、大事をとってこの薬品を使 う場合には3時間の間隔をとることになっているんです」

 ちょっと脅かすように説明をする店員の話を聞いた男は、しばし考えてから素直に感想を述べました。

「2度と【ちんこ】がくっつかなくなるのは困りますけど、2度と【ちんこ】が取れなくなるならそれに越した事は無いですよね」

 それを聞いた店員は、ちちち、と指を振り、男に反論したのです。

「確かにくっつけたレンタル【ちんこ】が2度と取れなくなるというのは、一見すると良さそうなのですが、新しく気に入ったレンタル【ち ん こ】が見つかってもそれと交換する事が出来ないということなんですよ。まず間違いなくお客様が今回レンタルされたこの【ちんこ】は、お客様の彼女を喜ばせ る事が出来るのは間違いは無いかと思いますが、もしも万が一、いえ、億が一にも彼女に気に入って頂けないようでしたら、別な【ちんこ】をレンタルし直す必 要が有りますからね。薬品の使用方法はくれぐれもご注意下さい」

 彼女の気持ちを持ち出すあたり、店員さん巧妙です。たった1時間も話をしていないのにここまで男の思考を把握するとは、さすがまがり なりにも接客 のプロです。

「なるほど、それもそうですね。では、この店で3時間待たなければならないのですか?」

 時計をチラリと見ながら男が尋ねます。

「いえ、それには及びません。この赤と青の2種類の薬品をお渡ししますので、ご自宅に戻られてからゆっくりとこの【ちんこ】をお取り付 け下さい」

 そして説明書類と共に、店員は【ちんこ】の入った保存容器と、赤と青の2種類の薬品を紙袋に詰めてくれたのでした。……しかし紙袋に プリントされ た『ちんこや』のロゴは何とかならないものでしょうか?

「分かりました。でもレンタル【ちんこ】を取り付けるだけなら、何で【ちんこ】を取り外す為の赤い薬品も一緒なんですか?」

 当然の疑問を男は口にします。

「それはもしも【ちんこ】を取り付けるに際して間違った位置にずれて取り付けてしまった場合に、もう一度最初からやり直す為のもので す。一応、3〜 4回ぐらいは失敗しても何とかなる分量の薬品をお渡ししておきますので、宜しくお願いいたします」

 店員の説明を聞いて完全に納得した男は、満足して『ちんこや』を後にしました。今の男には男の象徴たる【ちんこ】は完全に取り外され てお り、その股間はつるつるでしたが、男の足取りは自信に満ちあふれたとても男らしいものでした。既に男の想いは、レンタルしたその素晴らしい【ちんこ】を 使って彼女とアレしてナニすることしか考えていなかったのでした。

 そしてその日の晩……。

「あっ、う、あぁ〜〜、ダメ、もうダメっ! あううぅ〜〜っ! おっ、おっ、おぉ〜あうぁ〜〜」

 などという、良い子にはちょっと理解しがたい女の人の叫び声が近所迷惑も顧みず、繰り返し繰り返し響き渡ったのでした。ダメと言って いる わりにどこか嬉しげなその叫び声も、最後の最後にひときわ大きな絶叫により終止符を打つと、それまでの叫び声が嘘のように静かになりました。

「……凄い、今までと全然違う。どうしちゃったの、一体全体?」

 女は疲れ切った、それでいて幸福に満ちた声で質問しました。とはいえもとより質問の答えなど求めていないのは明白です。単に『今日は 凄 かった』ということを男に伝えたいだけなのですから。しかしその質問をされた男は律儀にも今日の昼間に『ちんこや』で、【ちんこ】をレンタルしてきたこと をかいつまんで話し出したのです。

「……というわけで、この赤い薬品で、今まで君を満足させてあげられなかった【ちんこ】を取り外して下取りに出して、レンタルしてきた 【ちんこ】 を、この青い薬品で僕の股間に取り付けたんだよ」

 とりあえず簡単に説明した男の話を、興味深げに聞いた女は、改めて男の股間に付いた【ちんこ】をまじまじと見つめたのです。まあ、見 つめただけで はなく触ったりもしたのですが……。

「そうだったの。道理で今までとは全然違うと思ったわ。でも、私を喜ばせる為にそこまでしてくれただなんて、私、嬉しい……。またこの 【ちんこ】が 欲しくなって来ちゃった」

 そして女は男の新たな【ちんこ】をその口に含んだのでした。たちまち元気になった男の【ちんこ】は、更にその夜、第2ラウンドから第 3ラウンド、 そして女が試合不能になり不戦勝となるまで闘い続けたのでした。

「はあ、はあ、とうとう気絶しちゃったか。女をナニでアレして気絶させちゃうなんて初体験だよ。ホント、【ちんこ】を取り替えて良かっ た。月々のレ ンタル料は痛いけど、ちゃんと元は取れそうだな……」

 しばし感慨に耽った男は、幸せそうに満足している女の寝顔を見て、自分もその疲れに身を任せて眠りについたのでした。その眠りは朝ま で続くかと思 われましたが、何かが腹の中を突き抜くような初めて体験する感覚に、男は目を覚ましたのです。

「な、何だ!? 何が……。ああ、君か……。どうしたんだい。またして欲しいのか? しょうがない娘だなあ♪」

 【ちんこ】が新しくなってから自信満々の男は、自分の身体の上に女が裸で乗っかっているのを発見して、余裕を持ってそう言ったのです が、 どうも何かが違います。女は男の身体をまたいで上に乗っているのではなく、何故か足を閉じています。逆に男のほうが足を開いて股間をさらけ出しているので した。そしてその股間の中心に何かが入り込んでいるのが分かって、男は混乱してしまいました。

「うふふふ、ちょっと面白そうだから、あなたが寝ている間にあの薬を使ってあなたの【ちんこ】と私の【ま○こ】を取り替えてみたの♪  いつも挿れら れるばかりじゃなくて、たまには挿れてみたかったの♪」

 女はとんでも無いことを言いました。なんと2人のアレとソレを取り替えてしまったと言うのです。状況を理解した男は一瞬、『そういっ たプ レイも面白いかも』と、思いましたが、昼間『ちんこや』の店員が2種類の薬品の使用方法でそれぞれの薬品を続けて使用する場合には3時間程度の間をあけな くてはいけないという注意事項を言っていたのを思い出して、大いに慌てたのでした。

「ちょっと、ちょっと待ってよ。あの赤と青の薬を使ったわけ? ちゃんと3時間の間隔をあけただろうね?」

 男は一縷の望みを抱きつつ、女に質問しましたが、答えは聞く前から分かっていました。

「何のこと。赤は【ちんこ】を取り外す薬で、青は取り付ける薬なんでしょ。それしか聞いて無いわよ。でもこの薬、ちゃんと【ま○こ】に も効 くのね。私のアソコに赤い薬を塗ったら、膣や子宮に卵巣まで取れちゃったからあなたの股間にくっつけるの苦労したのよ。ねえ、せっかくだから楽しみましょ うよ。こんなこと、滅多に経験出来ないんだから♪」

 赤と青の薬品の注意事項を男は全く話していなかったのでした。というわけで何も知らない女は、あくまでも能天気に今の状況を楽しむこ とだけを考え て実行していたのです。その実行の結果は女の腰の動きと、それに合わせて男の口から漏れるうめき声として現れていました。

「ダ、ダメだよ。その薬はそういうように使っちゃダメなんだ。あっ、う、うんっ! イ、イイ……」

 ちゃんと説明したくても、男の股間に付けられた女の【ま○こ】から湧き上がり、押し寄せては返す快感の波に、男はいつしか理性を無く し、与えられ るままの快感に身を任せてしまいました。

「ふふふ、今夜はもう寝かさないわよ。それにしても、この感じ、やみつきになっちゃいそう。うう、何だかそろそろ出ちゃうかも……、 出、出 るッ!!」

 そして女は、つい先程自分の股間に自ら付けた【ちんこ】から、白くどろりとした液体をどくどくと放出したのです。既にその【ちんこ】 は今晩、何回 もそのような放出を繰り返したはずですのに、まだまだ白い液体は勢いよく流れ出るのでした。

「ああ〜〜っ!!!」

 男も同時に果ててしまったようです。こうして持ち物を取り替え、攻守所を替えた闘いは第1ラウンドを終えたのです。そして【ちんこ】 を付けた女が 第2ラウンドを始めようとした瞬間、それは起こりました。

「さてと、もう一勝負行きましょうか? 今度はあなたがこれを舐めてくれる?」

 そういいつつ、女は自分の股間に手を伸ばしたのですが、その手はむなしく空を切ったのです。

「あれ?」

 とまどう女は、視線を下に伸ばしました。するとその視線の先にはぐったりとした【ちんこ】が落ちていたのです。女は何が起こったの か、理 解が出来ないようでした。そしてその女の様子を見て、ハッと気が付いた男は快感の余韻を全力を以て振り払うと、身体を起こして自分の股の間に落ちているソ レを見たので す。

「何だ、これはっ! 【ちんこ】が取れてる……」

 なにやら嫌な予感がどよどよと男の胸に広がってきます。

「ねえ、どうしちゃったの。これ? 私、何かまずいことしちゃったの?」

 女も、男の様子から、何か異常事態が起きているらしいことを察知して、ちょっと慌ててきました。

「あの赤と青の薬は、3時間程度の間隔をあけてから使わないとダメなんだよ」

 とりあえずそう言った男は、じっと女の顔を見つめました。答えを聞くのが怖いので、それ以上はなかなか言えません。

「私……、赤い薬で【ちんこ】と【ま○こ】を取り外して、すぐに青い薬で交換して取り付けちゃった……」

 さすがに女も自分のした事の大変さを自覚し出したのか、顔が青ざめて来ました。

「と、とにかく、取れてしまった【ちんこ】は保存用の容器があるからその中に入れておいて、3時間たったら赤い薬を使ってこの【ま○ こ】を 取ってみよう。それから更に3時間したら僕には【ちんこ】を、そして君には元通りの【ま○こ】を付けてみるんだ。き、きっと上手くいくさ……」

 自信なさげな男の言葉でしたが、女もその方法に同意するしかありませんでした。しかし3時間後、事態は最悪の結果を迎えたのです。

「ダメだ。もう赤い薬を全部使ったのに、僕の股間から【ま○こ】が取れない……」

 男……、と言っても良いのか今となっては疑問ですが、男は精根尽き果てた様子でそう言うしか有りませんでした。どうやら使用方法を無 視した結果、 女の【ま○こ】は、男の股間で定着してしまったようなのです。

「どうするのよっ! もしかして私たちずっとこのままなのっ!?」

 女は……、と言っても股間には何も無いつるつるの状態ですから、女と言っても良いものかどうかこれまた疑問なのですが、女は大声でわ めき散らして います。

「どうするのって言っても……。そうだっ! 『ちんこや』に行って相談したら何とかなるかもしれない♪」

 男の言葉に、それもそうだ、それしかない。と女も気を取り直し、2人は取れてしまったレンタル【ちんこ】を大事に抱えて、『ちんこ や』へと、向 かったのでした。ところが……。

「うそ。……倒産だなんて」

 なんと『ちんこや』が有ったはずの建物には、『倒産しました』とだけ書かれた張り紙があったのでした。昨日の今日なのに『ちんこや』 は倒産してい たのです。やはり【ちんこ】だけに勃ったモノは必ず萎むモノのようでして……。ちゃんちゃん♪

 

いちおう終わり










おまけ

 


 はてさて、その後、2人はどうなったかと言いますと……。

「何で倒産したはずの『ちんこや』に月々のレンタル料を払わなくちゃなんないんだよぉ〜」

 『ちんこや』は倒産したのだから、当然、レンタル料の請求も無いものと安心していた男(?)だったのですが、そうは問屋がおろしませ ん。 レンタル料の請求は、ちゃんとクレジット会社が代行していたのです。自分の股間にはレンタルした【ちんこ】は既に無いにも関わらず、レンタル料だけは払わ なくてはいけないのです。しかも文句を言おうにも既に『ちんこや』は倒産して、連絡先も二転三転した後に音信不通になってしまいました。

「こんな事ならお粗末な【ちんこ】で満足していれば良かった」

 そうです。男は、既に新たにくっつけられた【ま○こ】により女性ホルモンが体内で分泌されて、胸が膨らみ身体も丸みを帯びてきて、既 に立 派な『女』になっていたのです。元の会社を辞めて水商売に転じた元男の彼女は、最初は嫌がっていたものの、やがては『女』に目覚めて、立派な『オンナ』に なったそうです。

 

 

 

 そして、女では無くなってしまった女は……。

「『ちんこや』が有ったんだから、絶対に『ま○こや』も有るはずよっ!! 絶対に見つけてやるーーっ!!」

 ……と、言い残し、旅に出たそうですが、真相は闇の中です。

 

 

 

 もしも街で怪しげなチラシをもらったら、その店に行く前にもう一度、考え直してください。その店は、もしかすると……。


おわり


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