電車に座っていて ふと見上げると とても綺麗な色のマフラーをした女性が立っていました。
それは、こげ茶とも深い紫とも黒とも違うけれど そのような深い色なのでした。
黒いコートを着たその人は 黒い髪を何気なく束ねています。
全身をびっちりおしゃれに固めているのではないその雰囲気が とても素敵。
きっと彼女もそのマフラーがお気に入りで アクセントに使っているのです。
しばらくすると横の席が空き彼女が座りました。
私は 声を掛けようと思いましたが、彼女はイアホンで何かを聞いています。
ためらいました。
邪魔をしたくないし・・・。
でも、やっぱりどうしても伝えたくなって 私が降りる間際になってから
勇気を振り絞って言いました。
「貴女のマフラーはとても 綺麗な色ですね。
それに、とてもよく似合っていらっしゃる!」

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