2009/11/12

アブラハムには…  

課題にしている資本論第二部の、新書版第六巻を読み終えました。
ウーン、難しいな、というのが率直な感想です。

でも、不変資本と可変資本、流動資産と固定資産、の諸概念を、ケネーなどの重農主義学派、アダム・スミスやリカードウなどの古典派経済学が取り違えており、本編では資本の回転についての考察の中で、それらの持っている本来的な定義や意味を明らかにしていったという、おおよその流れについては理解できたように思います。

大学生時代に第一部をはじめて読んだときにも感じたことは、かつてキャンプファイヤーなどの際にみんなでおどった(というかおどらされた)「アブラハムには七人の子…」のうたとおどりと似てるなということです。

うたのあとに、
右手
右手+左手
右手+左手+右足
右手+左手+右足+左足
右手+左手+右足+左足+頭
右手+左手+右足+左足+頭+おしり
右手+左手+右足+左足+頭+おしり+まわる…
と、どんどん動かしていく体の部分を増やしていって、全身運動になってみんなで楽しむというものでした。

資本論もよくにた筋立てで、最初は「商品」の分析からはじまり、交換・貨幣・資本・剰余価値と複雑系に移行していきます。第二部でも同じように、資本の流通から資本の回転へとすすんできました。第三篇は社会的総資本の再生産と流通ということなので、さらに込み入ってきそうです。それを読む私も手も、足もばらばらになって音をあげてしまいそう…。

また、読んでいて「へえ」と思ったんですが、エンゲルスは、マルクスの遺稿をつなぎ合わせて第二部を編集するときに、「草稿をできるだけ文字通りに再現」することを方針として作業したことを序言の中で述べていましたが、「資本前貸しの大きさに及ぼす回転時間の影響」の結論(新書版448ページ)のところで、マルクスの草稿について注釈をつけてその中で、「彼は回転の計算ではすっかり混乱に陥り…印刷した諸表は、最も簡単なもので算術的に正しいものだけを残した」と明かしていたことです。
私の力量からは内容に踏み込んでのコメントはできませんが、盟友マルクスの至らなかった部分をも明らかにしつつ、編集者として一貫した姿勢を貫いている姿については、率直にすごいな、と感じました。

帰りに書店で、「資本論第二巻・第三巻を読む」(学習の友社・宮川彰著)全二巻各2500円を見つけました。ほしいなと思ったんですが、持ち合わせがなかったので、次の機会に購入したいと思います。まずは最後まで読みきってから、その本をテキストにしながら再び読み返してみてもよいかなと思っています。
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