昨日、我那覇選手のドーピング問題で、スポーツ仲裁裁判所(CAS)の裁定が出ました。
まずは我那覇選手、良かったですね。1年間は長い長い時間だったと思います。
また我那覇選手を支えてきたご家族、川崎フロンターレのサポーターのみなさんに敬意を表します。
… 募金で頂いた「ちんすこう」は大変美味しかったです。食わず嫌いだということが判明しました (^-^;;
これから我那覇選手はサッカーに集中して、早くトップフォームに戻してください。
まだホーム連勝記録を止められた借りを返していないので、埼玉スタジアムでお待ちしております (^-^)
で、スポーツ仲裁裁判所(CAS)の判断なのですが…
■ 27.05.08 - FOOTBALL - Ganaha v/Japanese Professional Football League (CAS)
■ 27.05.08 - Award - CAS 2008/A/1452 Ganaha v/Japan Professional Football League (CAS)
一般の裁判の主文にあたる部分は、このような文書になっています。
1.The Appeal is upheld and sanction imposed on the Appellant by the Respondent date 10 May 2007 that the Appellant be suspended from six official games be cancelled.
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1.訴えを支持し、上訴人(我那覇選手)に対して被上訴人(Jリーグ)が2007年5月10日に科した6試合の公式試合出場停止処分を取り消します。
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2.1 The costs of the present arbitration,to be determined and served by the CAS Court Office,Shall be borne by the Respondent.
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2.1 仲裁の費用は被上訴人が負担し、その金額は CAS Court Office が決定し通知します。
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2.2 The Respondent shall contribute towards the legal and other costs incurred by the Appellant in conncction with these arbitration proceedings,in the amount of US$ 20,000.00.
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2.2 被上訴人は、上訴人が仲裁議事に関して負担した弁護士費用その他の費用のうち20,000米ドルを支払うものとします。
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2.3 The Respondent shall bear its own costs.
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2.3 被上訴人は、自身の費用を負担するものとします。
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我那覇選手の“訴えを支持する”ということなので、(我那覇選手がドーピングについて争っていれば)
間接的にドーピング違反はなかったと判断しているのかとも思いますが…。
裁定では…(英文でイメージデータしかないのか…(;^o^A)
07年のWADA規定では
“我那覇への点滴が正当な医療行為だったと認める” 心証を持つことができる。(これだけでもドーピング違反はなかったと判断しているといってもいいのかもしれません)
この時点でJリーグが“制裁を定めたWADA規定”を採用していなかった。
では、当時のJリーグ規定ではどうだったかというと…
Jリーグのアンチ・ドーピング委員会が「制裁を科すことができる」としている。
ただし、すべての違反に処分を科す義務はない。(← これがよくわからないのですが…)
Jリーグの規定には「正当な医療行為」かどうかを判断する条件が明確ではなかった。
と認定し、制度適用の不備を指摘しています。
結果的にCASの裁定では我那覇選手の訴えを支持していますが、
ドーピングに関しては“点滴は医師の判断で行われ、我那覇にはいかなる制裁も科せられるべき事案はなく、違反があったかどうか判断する必要すらない”とし、明確に判断はしていません。
… WADA規定では正当な医療行為。Jリーグ規定では条件が明確でないので判断不能という感じ。
しかし「正当ではない」と判断する規定を持たない以上、医師の判断を「正当な医療」とする以外に結論はないと思います。
つまり「正当な医療行為」あるいは「不当な医療行為」とは何かを明確にしない限り、
明らかに禁止薬物を使用した場合とは異なり、医師の判断で行われた「正当な医療行為」であり、
「正当な医療行為」である以上、ドーピングにはあたらないということだと思います。
赤豆さんはCASが、何が「正当な医療」で、「不当な医療」なのか明確にしてくれると思ったのですが、
それはCASが判断することではなく、Jリーグが明確にして周知する必要があるという結論のようです。
裁定を見る限りでは、今回は“正当な医療行為”であり、いずれにしても我那覇選手には過失がなく、
仮に不当な医療行為であったとしても処罰の対象にはならないということだと思います。
さて、裁定が出たからにはJリーグにはしっかりとした対応を求められます。
当事者となってしまった我那覇選手に対しても誠意のある対応を求めたいと思います。
さらに重要なことは、今回の裁定を未来のJリーグに生かしていかなければならないということです。
*****
仲裁にかかった費用は4500万円を越えたようです。
今回の件で一番つらい想いをした我那覇選手個人の負担を減らしてあげたいなぁ。
募金も5月31日の等々力の試合で行うようです。ちんすこうがもらえる最後のチャンス? (^-^;;;
■ 資金造成の協力依頼 (小禄地区サッカー有志の会)
*****(追記)
我那覇選手側とJリーグ側で異なる解釈をしているようで、問題は全面解決とはいかないようです。
Jリーグ側の裁定本文の訳文が、Jリーグの公式サイトにありましたので見てみました。
■ スポーツ仲裁裁判所(CAS)裁定結果について (Jリーグ公式)
■ スポーツ仲裁裁判所(CAS)裁定書(Jリーグ参考訳) (Jリーグ公式)
Jリーグ側は、公式ページの中で裁定書第48項を抜粋していますが、
会見などを見ると、その前の第47項で我那覇選手側と見解が異なっているように思います。
47.Whilst the Panel might be minded to accept that in all the particular circumstances of this case,the intravenous infusion was a legitimate medical treatment for Mr.Ganaha within the meaning of the 2007 WADA Code the Panel notes that at the time the JLeague had not adopted those provisions of the WADA Code which related to sanctions.
(Jリーグ側参考訳文)
47. 当法廷としては、本件の独特の全ての事情の下で本件静脈内注入が「2007年WADA規程」の意味において我那覇選手にとって正当な医療行為であったことを認容することについてはそういう意向になることもあるかもしれないところ、当法廷としては、その時点においてJリーグは制裁に関係する「WADA規程」の関係条項を採択していなかったことを注記しておく。
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「そういう意向になることもあるかもしれないところ」って…
日本語として意味不明なんですが…
こんなのを見せられると、なるほど、そういうこともあって、Jリーグは日本スポーツ仲裁機構での仲裁には応じず、CASの仲裁には応じたんじゃないかと思ったりします。