C.S.ルイス「魔術師のおい」訳:瀬田貞二
さし絵:ポーリン・ベインズ
出版:岩波書店、1966年
原題:C.S.Lewis : The Magician's Nephew, 1955
ナルニア国ものがたり6。今度は時代がぐっとさかのぼります。ロンドンはペベンシーきょうだいの生まれるずっと前です。あの衣裳だんすの持ち主、カーク先生がまだ子供だった頃。主人公は、ディゴリーとポリーです。
どうしてカーク先生があんなに理解ある大人だったのか・・・それはこんな過去があったからだったんですね。
ナルニアは、始まりのとき。天地創造です。と言っても七日もかからず、数時間でおわります。
信心深い馬車屋とのやりとりから、アスランがまさしくキリスト教の神の化身だということがわかります。
キリスト教のことには詳しくありませんが、犠牲のこととか、悪の誘惑、聖なる木など、わたしでも聞いたことのあることがらがちりばめられています。
そして今回、ナルニア世界のいろんなことが明らかになります。
衣裳だんすのこと、カーク先生のこと、ナルニアにロンドンの街灯があったわけ、魔女のこと・・・。魔女って、最初から「悪」だったんですね。
ナルニアの内側にはもともと善なるものしかなく、悪は外からやってくるもの、というわけです。
ナルニアとアーケンはこのとき同時に創られたようです。カロールメンはずっと後、別の世界からやってきた人たちが空地に入植したのかも。人種も違うし。
また、ナルニア以外にも世界はたくさんあるようです。ナルニア国ものがたりは、C.S.ルイスの唯一のファンタジーですから、これらの世界については、想像するしかありません。
ジェイディスのもとの世界は、わたしたちに対する警告でもあります。
気になったのは、タフィってどんなお菓子かってこと。キャンディーかキャラメルか何かみたいですけど。
表紙はポリーとディゴリー、裏表紙はアスラン。今回は地図はありません。

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