田中哲弥「ミッションスクール」
カバーイラスト:橋本晋
出版:早川書房(ハヤカワ文庫JA)、2006年
ミッションスクール 電撃hp 2001年Vol.11
ポルターガイスト 電撃hp 2001年Vol.13
ステイショナリー・クエスト 電撃hp 2004年Vol.30
フォクシーガール SFマガジン 2006年5月号
スクーリング・インフェルノ
ごめんなさい。
先日、火浦功を引き合いに出してしまいましたが、大きな間違いでした。
この人、ちゃんと小説かいてます。
「高飛びレイク(全)」なんていう分厚い本をつい先ごろだして、「ご利用は計画的に」とか「今は後悔している」なんぞとファンの希望をヴァニッシュしてくれたあの作家とは大違い。トリガーマンが巻末にちょこっとついているからってだまされたりなんかしないからね!
閑話休題。
「ミッションスクール」といえば、普通はカトリックの学校です。「ミッション・インポッシブル」とは普通は思いません。でも実は、これ同じ単語なんですよね。
mission : 使節、伝道、使命、特別任務、派遣する
そういうわけで、ミッションスクールでミッションインポッシブルな活躍をするのが表題作「ミッションスクール」。
怪奇現象を解決するのかと思いつつ結局騒ぎを拡大するだけの「ポルターガイスト」。
鉛筆とか消しゴムなどの消耗品を獲得するために、総務部めざして命がけのクエストに挑戦する「ステイショナリー・クエスト」。
究極のスーパーヒーロー、いやヒロインの究極の戦いを描く「フォクシーガール」。
スパイもの、ホラー、RPG、ヒーローもの、とテーマは全部違うのですが、雰囲気は同じ。つまりはお金持ちミッションスクールでのドタバタコメディーです。浮世離れした脳天気な登場人物がドタバタと騒ぎまくりながら破壊活動というか殲滅活動をおこなうという。
いちおう舞台は全部違うみたい。聖メヒラス学園、聖ペガツサ学園、聖キユラソ学園、聖イカルス学園。でも学校変える意味があんまりないような。
などと思っていたのですが、「スクーリング・インフェルノ」で様子が変わりました。
もうめちゃくちゃ。
いやそれまでの四話だってめちゃくちゃでしたが。最終話はもう意味不明なまでにめちゃくちゃです。そういえば
「やみなべの陰謀」も最後のほう結構混乱してたなー。
普通の小説家って、最終話で話をうまくまとめるもんだと思うのですが、この人は最終話で話を発散させるというか暴発させる人なのかしら。
学校名は聖メトロン学園というところなのですが、学内が国際紛争の場だったり、巨大生物が二体出現したり、総務部へ冒険に出かけた連中が帰ってこなかったり、極端に短いスカートの女子生徒がスーパーマンみたいに飛んでいったり、これまでの四校と関係してるっぽいし。しかし「ふんどし持って山登る」ってどういう意味だ?
これまで以上に意味不明な登場人物が登場し、インナースペースが交じり合い、現実と妄想が交差し、いったい何が起こっているのかわからないままおしまい。
なんか結構疲れました。・・・
田中哲弥公式ページ
http://www.kh.rim.or.jp/~tezya/Index.html

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