七尾与史(ななおよし)「死亡フラグが立ちました!」
カバーデザイン:鈴木大輔(ソウルデザイン)、本文DTP:(株)明昌堂
出版:宝島社、2010.7
解説:大森望(翻訳家・評論家)
第8回『このミステリーがすごい!』大賞最終候補作品、古井盟尊『死亡フラグが立ちました!』に加筆
「死神」。
そいつに狙われ、ジョーカーのカードが届けられると、24時間以内に「偶然の事故」でターゲットは死亡する・・・。
そんな実在するかどうかも怪しい殺し屋を特定してインタビューを取り付けろ、という無理難題をふっかけられたフリーライターの陣内。
タイムリミットは一週間。もしできなければ路頭に迷ってしまう!
困り果てた陣内は、高校時代の先輩で究極の助っ人である「困ったときの本宮さん」に頼るのだった・・・。
登場人物はスバラシイまでのステレオタイプ。
追っかけるものは都市伝説。
物語の鍵となる二人の人物は、あの超有名なミステリー小説、○○○そのまま。
この突き抜けっぷりは逆に面白い。
物語は、陣内たちの「死神」探しを主軸に、不倫に悩むメンヘラ気味の女性、過去の事件にこだわるロートル刑事、と三方向から進んでいきます。
そのほか、懸賞を当てるのがうまい母親なども出てきて。登場人物はそんなに多くはないのですが、互いがなかなか絡んでこないので、いったいこれがどう関わってくるのだろう・・・? とやや混乱しました。
どういうふうに収束させるのかなと予想する方向はことごとく外れ、物語は拡散するいっぽう。
途中、わりと真剣に謎解きをする場面もあったので、これは意外に正統派ミステリーを狙ってるのか? と思ってみたら・・・こういうラストかよ!
バカ話に見せかけたミステリーに見せかけたやっぱりバカ話、ってところでしょうか。
映画ネタとか、物語に出てくる固有名詞とか、前のペンネームとか、作者にはいろいろとこだわりもありそうですね。
表紙にでかでかと「凶器は・・・バナナの皮!? 殺人事件」などと書いてますが軽くネタバレじゃないか。

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