かわぐちかいじ作のコミック”沈黙の艦隊”が一昔前大ブレークした。
その後アニメにもなり、レンタルビデオでみることもできるが、今後の日本の選択肢のひとつを示している。
日本初の原子力潜水艦”やまと”(核ミサイル搭載可能)の艦長となった海上自衛隊員たちが、独立国”やまと”を宣言、世界最強のアメリカと渡り合いながら、国際道徳に基づく実行力となることを訴え、各国に同盟を呼びかけ、最終的につぶしに入った常任理事国フランス、イギリス、ロシア、中国の、原潜部隊の母国からの離反を呼び、彼らと共に、偏狭な国益を超越した国際正義を守る抑止力として”沈黙の艦隊”を結成する。
一見荒唐無稽だが、各国の軍人の純粋な思い、世界市民の平和の願いを結集させ、その実行力を”沈黙の艦隊”にゆだねるという着想の鋭さには、胸躍らされるものがあった。国家意思に従わず、地球意志を意志とする”沈黙の艦隊”のような実行力があれば、国連も大国のひとりよがりな利害に右往左往されることもなく、世界平和を推進できるのではないだろうか?
拒否権という絶対的な権力を、常任理事国というたった5カ国に握らせ続ける国連の不完全さは、国際社会の総意に基づく軍事力を持てないことに起因する。問題はどの国が、地球の未来のための利益と国益を重ね、最初の自利利他の精神の実行者となるかだ。わたしは、その役目を担えるのは日本のような気がする。
幸い、日本は、憲法で利益のための軍事力行使を放棄している。そして、自国の安全は国際社会の良識に委ねるとしている。
これに対し、国際社会の良識などという存在しないものに国民の安全を委ねるなんて非現実的で、無責任で、”再軍備できるよう憲法改正すべきだ”という意見が説得力をもちつつあるが、日本自ら国際社会の良識を体現する国益より世界益に殉ずる”沈黙の艦隊”のような実行力を持つとしたらどうだろうか?
国際社会の良識”国連”に実行力がなくあてにならないのなら、自分で創ればいい。国際連盟の時代に人種差別廃止を提起した日本が、国際連合の現代に国権を離れた常設平和維持軍のさきがけとなるのもいいかもしれない。
当然支配力低下を恐れるアメリカの妨害はすさまじいだろうが、大義は我らにある。
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