2010年2月28日(日)、32期小さな戦士達の学童野球生活はついに完結した。全日程が終了したのである。のであるが、大和川松原大会ファイナルを戦い後輩達が待つ東中Gに帰り、いつものように一列に並び、今日の「結果報告」と各キャプテンが父母に向かって成果を発表し、グランドに向かって一礼し、今日の活動として特別な日を終えている。キャプテンノブは下級生と同じように「大和川松原大会の準決勝、野田ファイターズに9対3で勝ちました」続いて「決勝、大阪レッドウインに3対4で負けました」といつものように発表している。ちょっと湿っぽいが・・・。
普段なら今日の「結果報告・・・・・・」と大声で発表すると、また来週頑張れ!と元気づけてくれるのであるが、今日は特別な日。学童野球の全日程が終了し、もう来週は試合が無いのである。6年生も下級生も概ねわかっていることなのだが、ちょっとしんみりながらも淡々と「結果報告・・・・・・」と発表され拍手と合いの手がタイミングよく入り、まるでいつものように終わっているのである。横で聞いていて、また来週次の大会を頑張ろうとする小さな戦士達であることがあたかも普通のように。
薄暗くなり、点灯されたグランドで、「監督」と呼んでA28が手を差し出して来た。試合後の握手ではない何か異質の握手が交わされた。何も言わずに目を合わしただけで通じ合った。スタッフとも自然と手を合わしている。母達もハグして来る。流石に母達とのハグはその場に似合わないような感じがしたのでまた今度にとっておく。
子供達と大人達とでは微妙に違う何かがあるのだろう。ノブも凌も司も和希も祐次郎も光希も知弥も良季も龍誠も、全日程が終了し自分の学童野球が完結したことの感慨はまだ無いのだろう。それは卒団式で本当に終わったんだなぁと実感するものだろうから。まぁ、もっとも、夜間練習や土日の練習は次の進路先に行くまではいつもと同じように来ればいいのだから。
センチメンタルになるのは彼らがいないグランドに残っている監督と、今までのように行く先がなくなった父母の方で、彼らは案外ドライなのかも知れない。最終戦のファイナルが終わればもう二度と学童野球が出来なくなる。だからこのままでは終わりたくないと追いつき、追い越され、また追いつき、サヨナラで勝てる場面まで繋いで(A29もハグして)野球の神様のウインクを待ったけれど、女神は微笑んでくれず最後の最後は悔し涙を流す結末を用意してくれた。それは逆の立場になれば相手も同じこと。
そんなことがないように・・・・・。ストライクで投げ、ストライクで捕る。ストライクを打ち、ストライクなら仲間が待つ打席の方へ勇気を持って走る。そして仲間の投げた球をしっかり捕けとめ、仲間が作ったチャンスを活かす。仲間が笑ったら笑顔で応える。仲間が泣いたら同じ涙を流す。こんなことを毎日、毎日やって来た。いくらやってもこれでいいと言う答は無いのに。もっとやっておけば良かった。それもこれも終わって思うこと。
優勝できる力がついても優勝出来るか出来ないかは別のこと。優勝できる陣容が揃っても必ずしも優勝できるかは別のこと。それはどのスポーツでも言えること。優勝出来る陣容を揃えられるのはプロや高校野球の世界。優勝出来る陣容に育てるのが学童野球の世界。生まれて始めて野球をする学童野球ではドラフトも学費免除なんてものはなくただただ育てるだけ。心と技を育て体は当人と家庭に頼る。心も技も体も好奇心も千差万別の小さな戦士達予備軍を体が大きくなる前に戦う心臓と戦う神経をただただ養い、小さな戦士達としての戦法を身に着け戦い次のステージへのステップアップの一部になればいい。
32期生達はJF流戦法を身に着け小さな戦士達と呼ばれるに相応しかった。そして立派に戦った。JF最後の戦いは連続準優勝という事実で幕が下りたが、彼等の戦う心臓は、戦う神経は、先輩小さな戦士達のDNAを立派に継承し、輝く色のメダルが似合う戦士として巣立って行こうとしている。昨年の小さな戦士達の足跡をこれだけ立派に引き継ぐ意志を見せてくれたのは32期生がはじめてだ。何故、準優勝が多かったのか?おまえ達が可愛いければ可愛いほど甘い監督の所為なんだよ。おまえ達が可愛くなければ金メダルの数がもっと多かったかも知れない。ゴメンな、小さな戦士達よ。

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