高血圧は、本態性高血圧と二次性高血圧に大別されます。
本態性高血圧は、はっきりとした原因がないのに血圧だけが高くなるもので、高血圧の大多数は本態性高血圧です。これに対して二次性高血圧は、ほかの病気の一症状として血圧が上昇するもので、症候性高血圧ともよばれ、原因の明らかな高血圧といえます。
二次性高血圧は、高血圧症全体の5%程度にすぎませんが、35歳以下の人に発症する 若年性高血圧では50%前後を占めるといわれています。
本態性高血圧の原因としては、次の要素が考えられます。
【遺伝】
一般に、両親が二人とも高血圧だった場合はその子供の約 60 %が高血圧になり、また両親の片方が高血圧の場合は約 30 %が高血圧になるといわれています。
また、交感神経が興奮すると血圧も上がるものですが、緊張しやすい人や周囲の刺激に敏感に反応しやすい人は、この交感神経もすぐに興奮します。
このような人がストレスの多い環境に長く暮らしていると、高血圧発症の可能性が高くなるのです。同様のストレスを受けていても高血圧になる人とならない人がいるという差には、ストレスに対する反応性の違い、つまりストレス耐性も一つの重要な要素と考えられるのです。
【塩分の摂り過ぎ】
塩分の主な成分はナトリウムです。ナトリウムは水を引きつける性質を持っているので、これが排泄されずに体内に蓄積されると、そのぶん腎臓から排泄される水分量も減って、体内に水が溜まります。こうして体じゅうの血管を巡る血液量が増えて、心臓のポンプは大量の血液を動かすために速く大きく拍動し、血圧が上昇するのです。
【肥満】
特に中年以降の内臓肥満は、糖の代謝を抑えたり、血中のインシュリンを高めたり、コレステロールや中性脂肪を上昇させて、血圧の上昇をもたらしたり、動脈硬化を促進します。動脈硬化が進むと、血管が狭くなって血圧はさらに上昇します。
【ストレス】
長期間ストレスにさらされて交感神経の働きが活発になると、カテコラミンなどの血圧を上げるホルモンが分泌されます。
【寒さ】
冬などに皮膚が冷たい空気に触れると、体温の下降を防ぐため交感神経が働いてカテコラミンが血液中に送り出されます。その結果、血管が収縮、血管抵抗が増し、血圧が上がります。
【白衣高血圧】
家庭で測る普段の血圧がほぼ正常値であるにもかかわらず、医者の前で測る時だけ血圧が高くなる人がいます。これは、診察室の雰囲気や白衣を着た医師と話をすることで知らず知らずに緊張して、そのために血圧が高くなってしまうと考えられます。
このような人は本当の高血圧患者ではありませんが、ストレスによって血圧が上昇しやすいタイプで、遺伝的な体質や食生活などの生活スタイルの要素によっては高血圧の発症予備軍となりやすいのです。

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