ひとのしどころか2回、3回と力強く引きずり込むようなコブダイの引き。
前回、教えていただいたこの釣りにどっぷりとハマッってしまった。
さらに大型を狙うべくこの日も早朝から氏と釣行。
潮を見る限り今年は今回がラストチャンスとなりそう。
寒さのせいか釣り場はかなり空いており、すんなり入れたがこの日初めて他のコブダイ釣師に出会った。
道具はNFTの高級石鯛竿にステラ20000番。竿は1本のみでがっちりとロープで固定し、かなり本気である。
軽く挨拶を交わし少し離れた場所で開始。
バケツに汲んだ海水の温度はかなり冷たい。前回の釣行後、寒波が3度来たせいか。
だがエサ取りが減るのでこの釣りには好都合。
早速1本目の仕掛けを投入し、固定しようとする前に既に氏の竿にアタリが!しかしなかなか食い込まない。
今日もこの調子で次々アタるだろうと思っているが何もない。
さらにこの日はお互い欲張って竿を3本ずつ出した。これが後に失敗となる・・・
3本目をセットし終えた頃、手前のロッドに単発だが激しいアタリが出た。
ラインが弛み、手前に魚が走っているのですぐにアワセを叩き込む。一気に剥がして浮かせた。
40cm程の小型。このサイズはすぐに浮いてくる。
おそらく先ほど氏の竿にアタッた個体だろう。なんだか横取りしてしまったようで申し訳ない。
この日は以前から鍋用の魚が欲しいと言われていたのでキープすることに。
先日衝動買いした釣武者の底物用ストリンガーも大変使い易く満足である。
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しばらくアタリはなかったが、ふと見ると隣のコブダイ釣師が魚をかけている。
かなり竿が曲がり超大型とファイトしているように見えたがタモを入れに行くと同じく40cmほど。
釣った後も肩で息をしており、おおげさやな・・・と思ったが、歳をとるとこの釣りはキツいのかもしれない 笑
しかし関西のややこしい餌釣り師とは違い丁寧でマナーも良く、腰の低い方だったので非常に好印象だった。
最近の状況を聞いてみるとやはり釣れるサイズが小型ばかりのようだ。
少し暖かくなって釣れそうになってきたが、前回に比べアタリはかなり少ない。
エサ取りのアタリも全くなく、少し心配になってきた。
暇なので動物園の熊のように釣り場を徘徊していると突然鳴り響く鈴。
これもラインが弛んでいたので一気にアワせ、寄せる。
先ほどよりは少し大きそうだ。
なんとか60cm弱。もう少しで雄といったところか。
顔は不細工だが綺麗なグリーンの瞳。可愛い・・・
とりあえず午前中はなんとか魚の顔を見られた。
今日は小さな食い込まない前アタリはないが、アタリが出ればしっかり食ってくれそうだ。
さらなるアタリを得ようと昼からもう一つの実績ポイントに移動することに。
しかしこの移動が凶と出てしまった。
先ほどのコブダイ釣師が順調に釣っていく中、少ししか離れていない距離の自分たちにはアタリすらない。
???
確実に時合いが来ているというのに2人ともカスリもしない。
その時、1本だけ可能性を感じて離れた場所にセットしていた竿の鈴が強烈に鳴っている。
前アタリは全くなく、固定したロッドは満月に。このままでは折れてしまう。
全力で走ってロッドを手に取るが既に時遅し・・・メインラインから擦れて切れてしまった。
竿が折れなかったのが不幸中の幸い。
こんなアタリの出方は初めてで、どうすることもできなかった。
ロッドをもっていかれないためにロープで固定しているのだが、魚の持ち込もうとする力が強過ぎてロッドを柵から外せない。クエや大物釣りでよく聞くと言えば少し大げさだが、まさにそんな状態だった。情けない。
何か対策を考えなければ・・・
既に経験済の氏は確実に大型だと言う。確かに60cm台であの引きならありうる。
その後すぐに隣のコブ釣師が大型をかけた。
石鯛竿は満月になり、なかなかリールが巻けない。おっちゃん自体が引きずられている。
なんとか浮かせ、タモを入れると75cmクラスの立派な雄だった。
悔しい・・・先程の魚も良型だったはず。
気を取り直してこまめに撃っていくと、またも離れた場所の竿に強烈なアタリが!
先ほどと同じように竿は満月になり、折れんばかりに曲がっている。
なんとか竿を外し力いっぱいアワせると今度はスッポ抜けてしまった。
回収した針を見ると先端がつぶされていた。
まだ魚は近くにいるはず。さらに同じ場所にしつこく餌を撃つとまたもやアタリが!
今度も前アタリなどなく、なんと竿が宙に浮いている。
手に取りアワせたが、既に張り付かれていた。なんとかあれこれ外そうと試みるも針だけが空しく帰ってきた。
この日は超大型のアタリが3度もあったにも関わらず、1本も獲ることができなかった。
昼からのアタリはすべて移動前の場所ばかりで、氏は悔やんでいたがこればかりは魚次第なのでどうしようもない。
欲張って竿を3本出したが、結局餌交換もかなり忙しくなり、離れた竿を監視できなくなってしまった。
2本くらいにしておくのがちょうど良いかもしれない。
もしかすると滅多にない大型回遊の日だったのかもしれず、悔やまれる釣行となってしまった。
氏はこの釣行直前に気合を入れて紫色の不気味なタマン専用ロッドを購入していたので、今回は2人してそれの呪いだろうという結論に至った 笑
しかし80超を本気で獲るにはそういった道具が必要だと強く感じた。
なんとか今年の釣り納めで魚の顔を見ることができ、楽しい時間を過ごせました。
持ち帰った魚も臭みは一切なく、脂も乗っており鍋に鯛飯にと抜群の味でした。
また来年、年明けにリベンジを氏と誓いました。本日もありがとうございました。

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