人生の夏休み最後の週末。
何も無理に釣りに行くことはないのだが、気づけば釣具を積み込みいつもの仲間と西へ向かっていた。
最後最後というのもなんだが、これからはなかなか休日も合わないだろう。
釣れなくてもいい、2日間のんびり竿を振ろう。
いつもの「釣るまで帰らん」という自らかけたプレッシャーとは違い、穏やかな気分で瀬戸大橋を渡った。
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高知県はアカメの生息する憧れの地だが、他の釣り物も非常に豊富だ。
アカメへの強い思いからつい特別扱いしてしまうが、多様な魚種の1つがアカメといったところだ。
この時期、アカメは釣れないことはないが、せっかくいつもと違う季節にこの地に来たのだ。
何が釣れるかはお楽しみ。
ハイシーズンには忘れがちな心の余裕を持って、高知を釣り歩き、高知の釣りを満喫することにした。
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河川はどこも前日の豪雨の影響で濁りがきつい。
この濁り方はアカメなら絶望的だが、代わりに鱸が動き出す。
上げ潮に乗ってボラの稚魚がそこらじゅうに現れ、ほぼ同時にあちこちで水面が小さく割れる。
目の前全てがボイルなのだが、これがまたかなり難しい。
短い吻と鱗一枚より大きな斑紋。
久しぶりのタイリクスズキ。
(自分で釣った魚は撮影前にポチャン)
ほとんどがこのサイズ。まれに50cmクラスが捕食している。
メバル用ワームのデッドスローにしか反応がなく、トップを引けば引き波に出る始末。
地域やエサが異なればまるで別の魚のような顔を見せる鱸。
う〜ん、難しいが最高に面白い。
明け方は荒れた外洋でこれまた3年ぶりとなるヒラスズキ狙い。
居れば一発で出てくるような最高の場所だ。
やはり数投でアタリがあるものらず。
向かい風がきつく、ルアーの操作が非常に難しい。足元のサラシで釣友のルアーに銀色の魚体が飛び出すも、フッキングすることはなかった。
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お次は野池でバス狙い。
琵琶湖の辺の人間が高知まで来てバス??と思われるかもしれないが
いえいえ、実は四国でバスを釣ったことがないのです。
しかも野池の釣りは4年ぶり。
しかし心配は無用。同行した滋賀の釣友は高知出身。
地元の釣りは知り尽くしている。
一投目で釣れますよ。
またそんなうまい話があるわけ・・・
ほんまに釣れた 笑
何もかも釣友の言うとおりにヒット。流石ですの一言。
琵琶湖の魚ばかり見ているので、他の地域のバスが新鮮。(いやみではなく)
いかにも「野池のバス」といった黒く力強そうな個体。
こちらも釣友の言うとおり足元のストラクチャーから出てきた。
あっという間に皆で立て続けに数本。
高知バスしんよい!
全てガイドのおかげです。
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お次は温室育ちのこの魚。
女子高の通学路でテラピアを釣ってはしゃぐ怪しい3人組。
50オーバーが出るのが先か通報されるのが先か・・・
タイではどこへ行ってもベイトフィッシュだったこの魚を見て、また懐かしくなりました。
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夜は高知の謎の釣友?と合流し再び鱸狙いへ。
80オーバーを釣らせてくれると豪語したポイントで・・・
一投目。綺麗に橋脚の裏をトレースすると奇跡の一匹。
誰もが目を疑った釣果でした。(ルアーで鰻、実は通算5本目)
謎の釣友?のガイドは全くあてにならず、セイゴさえ釣れませんでした 笑
ガイドよりも高知のポイントを知っている滋賀の人間もどうかと思うが。
ランガンを繰り返し、まだまだ釣り続ける。
やっと釣れたヒラセイゴ。
小さくとも風格あり。これで皆で五目達成。
そして、仮眠中に釣友が立て続けにヒット!
ある意味アカメよりも羨ましいその魚とは・・・
かわいいソゲ。
起こしてもらって投げるも既に時合は終了。寝たことを酷く後悔しました。
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まだマルスズキが出ていない。とのことで河川を釣り歩くもさすがに濁りが強すぎ断念。
最後にまた野池に舞い戻り、サクッとバスを釣らせていただきました。
釣友が昨日自分が釣り上げたのと同じバスを再び釣り大盛り上がり。
高知のバスはとても純粋なのでした。
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あっという間の6年間でした。
まだ見ぬ一匹を求めて駆け巡った日々。
はじめはこんなことをしているのは自分だけだと思っていましたが、いつしか周りにはたくさんの仲間が。
多くの魚が人との出会いをくれ、また多くの人が魚との出会いをくれました。
不思議な、しかし出会うべくして出会った縁に感謝しています。
さぁ、次は何を釣ろうか・・・
釣り人生の第二部が始まります。
※写真の背景は釣り場とは一切関係ありません

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