シアター711「春風亭昇太プロデュース 下北沢演芸祭2009」
立川志らく「新たな たちきり」2,900円
前売3,500円、当日3,800円のチケットをヤフオクで2900円即決で落札。おかげで今日は寒い中、並ばなくてすみました。って、今日は長野でスカパラちゃうんかい、って思ったそこのあなた、その通り。
当初はヤフオクで前日のチケットを探していたのですが、今日のしか出品されておらず、しかも演目が「新たな たちきり」ってのがメッチャ気になり、勢いで落札。スカパラは諦めたのでありました。
昨日は何も予定がなかったですが、今日はスカパラをキャンセルしてまで来るなんて、自分でも信じられません。
今日の席はC列1番、背もたれがあると快適です。椅子はシネマ下北沢のを取り替えているようで、グレードアッブしています。ちなみに今日の当日券は6枚売ってました。
前座が30分、たっぷり寝て休憩。参考までに前座の出囃子は森繁歌唱による「恐妻節」でした。
昨日に続いての質問コーナーに、途中から客席にいたなべおさみさん登場。志らくだけのトークより、内容のある物になりましたが、志らく原理主義者はどうだったのでしょうか?
質問の中に、快楽亭ブラック師匠との二人会をやって欲しい、てのがあり、志らくは「やりたくありません」と答えてましたが、この質問は私ではありません。このコーナーが40分あり、中入り。
ちなみに私の質問は、談笑さんが抜けたトンデモ落語の会に出演する予定は?でしたが、採用されませんでした。
中入り10分後、たっぷり50分近くの「新たな たちきり」、見事でした。
志らくが指摘したこの噺の矛盾点は、若旦那が蔵に100日閉じ込められる時に芸者に自分の立場を伝えようとしない事、蔵から出てきた時に何事もなかったかのように芸者のを訪ねに行く事、でした。
この矛盾点を埋める作業を志らくはしたわけですが、蔵に閉じ込められる時は番頭に手紙を託し、その手紙を破棄されたと知ると、抜け出しラオ屋の爺さんに伝言を頼む。
蔵から出た時、手紙が大量に届いている事を不審に思った若旦那が慌てて芸者を訪ねる。とアレンジをしてました。
若旦那と芸者の会話を噺に入れているのは無いらしく、二人の会話を入れることによって、二人の気持ちが本気である事を伝えれことが出来る、というのも正しいです。
矛盾点を埋める作業としては、充分合格ですが、残念なのはラオ屋の爺さんが伝言を頼んだ日に死んでしまい、伝える事が出来なかった、て所でしょう。ここだけ都合の良い展開になっていたのが、惜しいです。
大阪の噺家がこの噺の展開を聞いて激怒したらしいですが、志らくは自分がやった事は正しい、と断言していたのが流石。
やはり、才能のある人間は嫌われるのでしょう。
正直言って、昨日の「新たな 芝浜」は家元の「芝浜」を再現しただけの単なる「芝浜」でしたが、今日のはまさに正真正銘の「新たな たちきり」でした。
長野でのスカパラをキャンセルしてまでも、見に来た甲斐があったというものです。このパターンを他の噺家はどう思うのか、私が「たちきり」を聞いた鶴瓶、権太楼両師匠の考えを聞いてみたいですね。
明日はスカパラin新潟でしたが、天候が悪いのと、今月中に会社の倉庫を片付けなければならないので、こちらもキャンセル。無駄な出費ですが、仕方ありませんな。

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