ちょっといつも以上に散文になりそうですが、と前置き。
相変わらず
ゼーガペインという作品については、
常にイチ押し状態を続けています。やっぱり好きです、この作品。
ただ、こうしてサイトをリンクしたところで、
その魅力の一端も伝えきれないなぁと思ったりする。
なにかの折りに、そういえばゼーガペインって作品を推してる人がいたなあと、
思い出すこともあるやもしれん、そんな気持ちでとりあえず
ご覧になったことのないかたに対しては以下を続けます。
えっと、ちょいと話しが飛びますが、僕の場合、同好の士というのは、
単にそのコンテンツの好き度だけで繋がるものでもなく、
その作品を互いの間に置いて、互いの人間性に触れられるというか、
そのかたがどういう人でどんな考えを持ち、何を大切にし、
何を以って立っているのかとか、そんなことが如実に伝わって来たり
感じさせて下さるかたを同好の士だと思うし、
そういうかたと繋がりたいし、僕自身がそうありたいと思ってます。
近年、僕は自転車にすごい入れ込んでるし、自転車との付き合いを
大切にしています。自転車を通じて(上記の僕定義ではあるけれど)、
同好の士と思えるかたがたと沢山お会いすることができたし、
また、交流もさせていただきつつあります。
僕にとっては「ゼーガペイン」というキーワードも
等しく大切なものだったりします。
この作品においては、僕は相当に後発で、
すでに放映が終了し幾年も経過してから、
とあるかたから薦められて見たのがキッカケです。
そして放映当時からのファンのかたがたがTwitter上で
沢山いることもわかりましたし、
Twitterを通じて、知り合うことができた中でも、
幾人のかたがたから非常に良くしていただいています。
そのかたがたのそれぞれの「大切」が、すごく伝わってくる人達です。
口はばったいけれど、そんな皆さんがこの作品に対する
「大切」にしているものを、後からのこのこやってきた僕も
共有させていただいてる訳ですから、なにかいずれお返しのようなこと、
自分の「大切」をまた皆さんに返したい。
そんな思いをずっと抱いています。
最初にこの作品を紹介してくれたかたもそうだった。
彼もこの作品の商品に対する不遇さを憂いていました。
だったら自分らで作ればいいと彼は言っていました。
その彼の思いは今も共有させていただいています。
そんな風に考えているうちに、Twitterを通じ知り合った
しののめあすかさんから、「お返し」のチャンスを頂きました。
彼女は、コミケ等でゼーガペインの同人活動、
主に創作小説を発表しているかたであります。
そんな彼女から、「夏コミ」で発表する新作小説と共に、
本編#10「また、夏が来る」のEDのみでワンカットだけ登場した、
シズノが持っている「うちわ」を再現、頒布したい、
そして反対面は自由に、イラストやデザインをして欲しいとの
お声掛けをしていただきました。

これこれ、これですよ。このうちわ。
…で、ここからは“ゼーガ”という作品をご存知のかた
対象の話しになって来ますが、
要はこの作業って、
“うちわをリザレクション”するってことじゃないですか!
そんな面白い話しに乗らない手はないですよね。
是非やらせて下さい!ということで快諾させていただいたものの、
さて、じゃ、この反対面はどうすっかね?と。
実は「自由に」という依頼ほど、
自由度がないものもないのです。
たとえば、作品中の女性キャラを上手に描いただけでも、
それなりにまとまったりもするし、コミケという場においても、
手にするかたに喜んで戴くこともできるでしょう。
でも、それとてある限られた人達だけしか喜んで貰えない。
もっと、この作品のファンが、アイテムとして持っていたいと思えるもの、
たとえ一瞬でもいいから、クスッと笑って貰えたり、
感動して貰えるものってなんだろ?どんな素材がいいのだろ?
何を作ればいいのだろ?と、相当悶々とした日々を過ごしました。
で、ひとりで悩んでいてもあれなので、
ぶっちゃけ、しののめさんにメールにて近況を知らせることにしました。
すいませーん、何を題材にしたらいいか決まりませーん、と。
そしたらあーた!!!
彼女の返事に、それはもう素晴らしい答えが書いてあって…
「…通常の夏祭りのうちわと言えば、きっと商店街の協賛広告とか…」
もうそれだ!!!!!!!ですよね。
そうだそうだよ!!
あの劇中の夏祭りや花火大会を実行した人々っているはずだよと。
そりゃもう舞浜商店街とか、皆で金出し合ってたり、
それこそ、その地域の商店街活性のための夏祭りなんじゃん…うんぬんかんぬん。
そして前述のとおり、これは「リザレクション」なのだと。
彼らの世界のアイテムを実体化し“触れられる”物にしていくことで、
こっちの世界とあっちの世界繋げちゃいましょう!ということで、
うちわの在り方、コンセプトを定めました。
ゼーガの世界観を表すアイテムとしても、こりゃ打ってつけだなと思えたし
なんせとにかくこの作品から商品化された“アイテム”って
ほんとに少ないじゃないですか!!!(近年のロボ魂とは別の意味で)
ファンが手にできる劇中アイテム…これは僕だってあれば欲しい。
そんなやりとりのメールを彼女と何度も行い、話しが転がるように進み、
僕としては単に依頼をされて何か版面を埋めるような作業をするより、
どうせ物作りするのなら、しののめさんと「一緒に作りたい」という
気持ちもあったので、文字関係のことはすべてお願いすることにしました。
今思い出しても、そのやりとりが本当に面白くて楽しかった。
どんどんどんどんアイデアを重ねていって精査していって、
しっかり骨格が残った感じです。
そして、しののめさんご自身が、やっぱりこのゼーガ世界の住人。
あっちのサーバーと、本当に行き来してるなと思えるほど、
以下のテキスト関係を、
夏祭りの設定、名称、日程設定
商店街の設定 ※舞浜商店会と定めそのキャッチコピー
協賛商店の選出と各協賛広告のコピー(素晴らしすぎます!!)
さらに仕掛け(バーコード付広告、読み切り小説のサイトへ)
…ものすごいスピードで仕上げて下さり、
もう、それらの文字ヅラを見ただけで興奮しました。
素晴らしいリアリティ。
これってほんとに“生きてる街”じゃんって。
なんというか、この作品のいちファンとして、
うわーわかってくれてるなー、
これを織り込んでくれてありがとう!って
感じですごい嬉しかった。
そして、なんせこのデザインです。
きっと商店街の一角で営む、印刷屋さんが作ったんじゃないかと。
舞浜だから「MY浜(ハート)だよな!」とか、このデザインを思いついて、
こりゃー祭りに来た人たちにドッカンドッカンウケるぞー!とか言ってそうとか。
協賛広告は、この年の夏祭り実行委員に選ばれたどこかのお店の人が、
各協賛店から集めて、印刷屋さんに渡したんじゃないかとか。
ならば、反対面のデザインも、その印刷屋さんでやってるよねーとか。
しののめさんが、商店街や夏祭りの設定をしっかり作ってくれたおかげで、
いろんな想像力が働き、ほんとに楽しい作業でした。
なんとなく舞浜サーバー内の人々の営みも想像しつつ…。
(想像するとちょいと哀しくなるけれど)
とにかく巷で良く見かける、商店街のチラシや、
同様のお祭りの告知のテイストに、合わせるようデザインしていきました。
グラデーションをかけたり、重ね文字にしたりとか、
印刷技術をほのかに見せたい気持ちを抱き、
一般には気付かれずとも、印刷屋さんならしそうな凝った処理とか、
普段、僕が絶対使わないようなフォントも多様し、
どこをどう外すと「うまくダサく見えるかを計算しながら作る」という、
普段とは逆の思考で組み立てました(笑)。
でもその思考そのものは、
通常のデザインする行為となんら変わりがない訳で。
それもすごく面白かった。
おかげでいろいろ遊びこともできました。
版面が出来上がり、「うわ!だっせ!でもナイス俺!」って思いましたから
そういう意味では会心のデザインです。

チョイ見せ。
この「実体化うちわ」としののめさんの新刊「消えない想い」は、
コミックマーケット80
11/08/13(土)
東4 レ-08a「BLUE EYES」
にて頒布。
また、既刊頒布と、
僕にとってはこれレジェンド級の“資料本”
「ゼーガと聞いて」も再販決定!
是非、訪れてみて下さい。
以下、「BLUE EYES」さんのサイト、ブログもご参照下さいな!
BLUE EYES
むいむい星人の寝言
C80(夏コミ)ゼーガ新刊など
参加中
ポチっと押して下さると嬉しいっす