第8回日本児童文学者協会・長編児童文学新人賞受賞作が本になった。元は亡くなった母親の子守唄から具わったのかもしれない、頭の中をぴりぴりと震えさせる声。ヨガの呼吸法から、ふと声にした音。それがやがて合唱コンでソロで歌うことに。後半の緊張感は息をつかせないほどだ。才能が世に出て行く、その瞬間に立ち合わせてもらった。でも、控えめな家族の物語でもある。
時期が時期だけに、同級生の「後藤」の言動が身にしみてきた。
「思わず首をすくめる。後藤はごまかせない」
「態度とは裏腹な後藤の繊細さ。(後藤、すごい……)」
「――決してほめない。うまくなりそうな人には特にそうだ――」
「後藤は崩れない。嫌味な性格そのままに、憎たらしいほどうまい。」
一言一言で後藤さんを思い出してしまった。ひでじぃも出てくる。「高橋の指揮にあわせて、声をだす。合唱の音程が微妙にずれていく」これは笑える。
内田麟太郎さま
よれよれで生き延びますか。でも、ひでじぃのモットーは織田信長の人生五十年だったのです。あと十年くらいかかります。精神年齢では。
今日の予定
パンダが東京に来るニュースに、おれのことかと思った。右目の周りが真っ黒。明後日の上京は気が重い。視力が落ちて、月がぼこぼこに見えた。ま、それでも本を読むしかない。今日は31日のための「季節風」読み。また、5行ぐらい書きたい。5行と出てくるのは五行川で魚を釣ってたから。栃木の朝夕は涼しくなった。♪秋の夕日に照る山もみじ……♪なんてね。

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