工藤純子作 うっけ絵 ポプラ社
『恋する和パティシェール』からのシリーズで、「和パティシエール」の如月杏の親友マリエのシリーズ「プティパテシェール」につながって、なんと10巻目。お菓子作りの修行に南フランスのアントルーノ村の洋菓子店まで行ってしまった、マリエの物語の4巻目だ。
洋菓子店ピエール・ロジェの朝食で、そば粉が出たのには驚いた。見た目はクレープだが、そば粉で作るとガレットになる。ガレットにはハムと目玉焼きが乗るのだ。なぜ、修行先のお父さんがガレットを作ったのかが笑える。家庭にはいろいろ事情がある。
ちなみにそば粉はブルターニュ地方が産地だ。ガレットは食事系の食べもので、乗せるものでいろいろ楽しめるみたいだ。2月2日の「シャンドルールの日」に食べる伝統があるという。
洋菓子店ピエール・ロジェにはマリエと同い年の双子の兄妹ルカとルナがいる。マリエと同じ学校に通っている。放課後、ルナに引っ張られて行ったのはアニメ研究会。アニメの国日本の女の子マリエがアニメ研究会のバザーに参加することになる。
アニメ研究会にトルコから来たファティマという女の子と知り合う。ファティマのお父さんは、屋台のクレープやさんだった。トルコのクレープも出てくる。家族というものをどう考えるか、お国柄とその本質が興味深かった。
物語は、ファティマ親子とクレープとアニメ研究会のバザーが絡んで進んで行く。ファティマの夢を後押しするマリエ、そして、ファティマの決心へ続くのだが、それは読んでからのお楽しみ。
そうそう、バザーのクレープ屋さんは「メイド服」なのだ。あの「お帰りなさいませ、ご主人様」のメイド服。
“夢”はけしてあきらめてはいけない、とつくづく実感させられた物語だった。大人たちは子どもたちの夢を潰してはいけないのはもちろんのことだ。
しいこさま
ホント、詰込み旅行は疲れます。「四国一周ツアー」なんて、早朝に出て、夜帰ってきました。どこに行ったのか忘れるほどでした。
そのとき教わったのが「見てがっかりランキング」。ガイドさんは1位がはりまや橋で、2位が札幌の時計台でした。なんとなくうなづけました。でも、ガイドさんの郷土愛の名産の紹介も忘れられない思い出です。
創作日誌
昨日は、『日本児童文学1・2月号』の再校が届くのを待ちながら、再構築の直しをちょこっと。12時ちょっと前に届いたけど、今日届けるのは無理。11日になります、事務局様。
出かけていて、ゲラ校正が出来なかった「ちゃぐりん」の校正、間に合ったようだ。月刊誌も大変だ。こちらは4月号。
今日はゲラ校正をやって、郵便局へ。それで1日が終わりそうだ。

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