狩野伊吹の12歳と15歳と18歳の物語が短編として書かれている。
夜中、月を見るといって外出し、星月夜天神で、誰かが結んだおみくじを開いている。大吉とあれば破り捨てる。
母親の言う「他人に勝たないと一流になれない」をおみくじで実行しているのだ。大吉を破り捨ててその人のアンラッキーを願う。世界から一人でも多く減らそうとする、イヤな12歳だ。
そして、引き裂こうとした瞬間に、クラスでも怖がられている石島多朗に声をかけられたところから、12歳の夜の江の島行きが始まる。
伊吹は明日中学入試の模試だ。本当は塾にも行きたくない。だけど父親の意向で東大を目指さなければならない。
なのに、二人のおみくじに書いてあった「明日からきっといい方向に向かう」と「早急に南方へ歩けば道は開ける」で江の島へ。
伊吹の話す怖い話も面白いが、多朗の知り合いの「族」の先輩に出会ったり、ドキドキの江の島行きだった。ラストは言わないで置きましょう。
「15歳」の物語でも、多朗と繋がっていて、初恋の人と微妙に絡んでくる。それもドキドキな話だけど、18歳はドキドキをはるかに超えた物語が待っているのだ。
土曜日のブログでひでちゃんの体験に似ていると書いたが、現代とは比べられないと思った。でも、ブラジャーのひもを見たドキドキは同じかもしれない。
木枯らしモンジャロウさま
土曜日はともに「お疲れ」でしたね。芥川龍之介の母校って、例の、そこでワークショップ、畏れ多いねえ。
絵本の河さま
『さんぼんぼう――』の読み聞かせ、ありがとうございます。子どもたちの様子まで、うれしいです。「うめぼし」のこと、笑えます。感謝感謝、まいどありー。
創作日誌
昨日、9時に歴史資料館が開くのを待って、電話して、資料があることを確認して、高速道路をひた走り、藤岡町まで行った。
館長さん自ら、コピーしてくれたり、資料室を案内してくれたり、とても感謝しきれないような資料館になった。
それから、渡良瀬遊水地に行き、今話題の「三県境」にも行ってきた。道路を走っていても、群馬県、埼玉県、栃木県を行ったり来たりしていたから、それほど感激はなかったけど、三県を回っても5秒とかからないのには参った。若者たち、老人たちがひっきりなしに訪れて写真を撮って行った。
今日はその写真を処理して、1枚分を書き足しましょう。館長さんに礼状も書かなければ。そんなところかなあ。
送られてきて、読んでない本がまだ5冊もある。みんなが新刊を、いいなあ。こっちの原稿、どこに何が行っているのか忘れそうだ。でも、パーティなどで編集者さんが逃げようとしているのをみれば分かる。原稿が入っている証拠だ。
ま、めげずに頑張りましょう。

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