当原珠樹作 おとないちあき絵 PHP
クラスメートから避けられているような四年生の大橋拓真が、「ほりだしもの屋」の看板に引き付けられ、小遣いをはたいて買ったのはコスタリカの鳥オオハシの絵の付いたきんちゃく袋だった。
でも、袋の中に鳥のタマゴらしきものが。色々調べていたら、パパが外国のサイトで「ふ化の仕方」まで調べてくれた。伝説の鳥で「王様鳥」だという。
16日間、日の出から日の入りまで4回、卵を回転させなければならないことまで分かった。
16日間、拓真は頑張った。でも、家族はもう話題にもしない。そんなとき、卵にひびが入った。もう、学校のことなんか上の空だ。そして、ヒナはかえった。
さて、食べ物だ。調べたら、生まれたときは星砂で、大きくなったら森の果物を与えると書いてあった。人の言葉を話すようになり、すてきな友だちになるらしい。
拓真は、オオハシに「オオハシ・キング」と名前をつけて面倒を見始める。
ヒナがかえったことで、クラスメートたちとも交流が持てるようになった。
やがて、拓真を呼び始める。拓真だから、タックンだ。「オオハシ・キング」はキンちゃん。物まねじゃなくて会話ができるのだ。疑っていたパパもママも納得し、観察して日記でもつけろという。研究者を目指せということだ。
ところが、「オオハシ・キング」の本性が現れてくる。わがままになってきたのだ。拓真を召使のように使いだす。そればかりじゃない。パパとママ、拓真のことをいろいろいいだす。夫婦げんかのこと、拓真のダラダラした生活までバカにし始める。
話はまだ中間点折り返し付近。次の章ではとうとう「キンちゃんは、もういらない?」ということになる。「キンちゃんの目標」やら、なんやら、キンちゃんに変わってもらおうとするが……。私たち人間と同じ、社会と同じ悩みに突き当たる。「伝説の鳥」を通して、自分たちを考える物語でもある。
あとは、後半を読んで楽しんでください。
絵本の河さま
福本さんの訃報、若すぎると思いました。若い人は知らないでしょうね。時代劇は少なくなりましたし、斬られ役自体がいないでしょうね。いろんなところで観られてよかったです。
木枯らしモンジャロウさま
もう、見習うどころではないでしょう。光り輝く人生を歩んでおられますよ。足元にも及びませんよ、部長。
創作日誌
昨日の読売の栃木版はよかった。県北の矢板中央高が高校サッカーでベスト4まで行ったことが載っていた。もちろん、コロナがトップだけど、うれしいニュースだった。片や毎日新聞の栃木版、矢板中央なんか一字も載っていない。まだ「魅力度ランキング最下位」を騒いている。騒いでいること自体が最下位の証なのではと思ってしまった。
矢板中央、東福岡を破って上に上がってきたんです。
一平さんと、「大牟田児童文学セミナー」の話をした。いろいろ心配してくれていた。「ざわざわ」の話も出た。締め切り間近なんて話は出なかった。気にしていないんだなと思う。
ネットで田原総一朗さんの言葉が載っていた。与党の上の方の人たちは「国民は国のいうことをよく聞くから、緊急事態宣言に罰則をつけないのだ」といっているのだそうだ。
いろいろ守っている飲食店、2割だという。国民のことなんか考えなかった去年の一連の政策で、いうことなんか聞けなくなったのでは。若者の感染者が多いのもそのせいか。
きょうもコツコツ。日本に七草という習慣があってよかったと思う日だ。日の出が秒単位で早くなっていますよ。

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