横沢 彰作 小松良佳絵 新日本出版社
作者はもちろん、タレントの横澤夏子さんのお父上だ。テレビに縁のある人で、有名男優のゲストで「おしゃれ関係」?にもでたことがある。その作者の「男子卓球部と主人公の飛山拓」の物語だ。
シーズン3となる『純情――』での拓は中三だ。顧問だった沢田先生(作者の分身で、やることなすこと、人間的なものは作者そのものだ)は他校へと転任になる。新しい顧問に期待するが、まだ名前しか分からない。教師になりたてで、卓球さえやったことがないような先生だった。
この本の紹介は難しい。いつも「こんなのアリかよ」と思えることがリアルに描かれていて、読む前にお知らせしてしまっては、面白さを半減させてしまうようで気が引けるのだ。
思えば体育館に居場所さえなかった、拓が一年生のころ、部室にワルがたむろしていて、空いたスペースに一台しか置けなかった卓球台さえ、当時の部長が試合をしてワルに負けて、部室まで追い出されてしまった。当時のスローガンが「目指せ、体育館」だった。
それでも練習した。体育館のステージの上。教室の机を並べて、教科書をネット代わりにして、ラケットを振りあった。
幾多のピンチを乗り越えて、男子卓球部は大勢の新入部員を迎える。ところが、顧問は一度も顔を見せない。一年生の面倒を見ていると、3年生の最後の大会への練習もできない。新入生は、本当に何も分からなかった。教えることは山ほどあった。ランニングしての掛け声とその意味、聞かれるからすべてが面倒くさくなる。放っておかれる二年生のことも心配だ。
どうしても新しい顧問を期待してしまう。その顧問の登場をここでは書きたくない。作者ならではの素朴な純情は、初めから読んで欲しい。拓と同じ場面で顧問と出会って欲しいと思う。それでまた、その後の新米顧問の「純情さ」を受け止めてもらいたいのだ。
いろんな問題を抱えたとき、拓は沢田先生だったらどういうだろうか考える。
いいなあ、この一言。
「おれたち、いま、卓球楽しんでやっているかな」
実は沢田先生、拓にもみんなにもみつからないように、卓球部に来ていたのだ。女子卓球部の部長で、拓とは幼馴染で席は隣りという、亜美と顧問が会っていた。
「純情」は思春期にもあるようだ。拓と亜美のうわさが流れる。
横沢氏は中学校の教師でもあった。もう辞めたと思うけど、先生だけの沁みついた匂いを感じさせない人だった、まだ生きているけど。そんな作家が書いた本だから、長く読まれているのだろう。人情が描かれる本が少なくなった今日この頃、貴重な作家とその物語である。
木枯らしモンジャロウさま
政府の無策より、♪与作とは座布団9枚だね。いい調子です。
昨日もパソコン相手の宴会でした。そこで出た話ですが、糸魚川セミナーの時のように、交通の便やら宿泊施設の情報が欲しいとのことでした。部長に伝えますといっておきました。よろしくお願いします。18日、聞くだけ聞きたいです。何もわかっていないから――。
絵本の河さま
3月までに、まだ政府のいうことでは信じませんが、信じられない政府の思惑通りでも、コロナが静まって欲しいと思い始めました。藁にも縋るということでしょうか。
詩・絵本・麟太郎さん・・思いは一途ですね。羨ましいです。へへ
創作日誌
日曜日もリモートの例会。リモートのあとはリハビリになる。それでも、人と話したいし、飲みたい。
今日までは創作と離れ、ヘドロのような脳細胞でいろいろ考える。だいたい、エイプリルフール締め切りというのが信用ならないんです。騙されて生きてきましたから。
ネットで望月衣塑子さんの言葉を読んだ。首相のことでいろいろいった後で、言葉について進言していた。その内容。「感情をさらけ出すことを恥じずに、菅さんは言葉に「魂」を込めて欲しい。――」トップが悩んでくれているのが国民に伝われば、不安も今よりも軽くなるはず――。ということだが、この頃、さらけ出す人自体が少なくなったと思える。
明日は何もない。でも同人誌を読む季節がやってきた。20日しめきりですよね。森川さん。あっ会報も、中野さん、間に合わせるように努力します。
てなことで、月曜日まで、ごめんくださいませ。
明後日は、宇都宮の例会。

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