オープニングの、いかにもユニヴァーサル・ホラー&『フランケンシュタイン』リスペクトみたいなシーンを観た時には、かなり期待しちゃいました。やっぱり、この手の映画のファンですからね。懐かしいなぁ〜、ナンて思っていましたが、それも束の間。この映画の主人公が出てきた所辺りから、「?」「…」と、ムッツリしてしまいました。(ハイド氏との戦いのノートルダムの鐘のシーンにはクスっとしちゃったんですけどね…)
ユニバーサル・モンスター総出演というのにもちょっと期待したんですが、これもイマイチでしたなぁ。そういえば昔から、モンスターの総出演モノには、得てしてあまり傑作がないようでして、凸凹シリーズのゲスト出演を筆頭に、アル・アダムソン監督の『ドラキュラ対フランケンシュタイン』やらジェス・フランコ監督の『三大怪人/史上最大の決戦』やら、サイテーなのばっかりですな。唯一フレッド・デッカーの『ドラキュリアン』が大傑作なだけですな、ホント。(フランケンシュタインの怪物がイイ奴というのは、『ドラキュリアン』と同じでしたな、ハハハ)
で、よくよく考えてみたら、監督のスティーブン・ソマーズは『ハムナプトラ』で一発当てた人。ミイラで当てたから、次はモンスターいっぱい出してやる…てな、半ばやっつけ仕事のような気もしないではないですな。『ハムナプトラ』もつまらなかったですが(あくまでもミイラ・ホラーとして観た場合ですが…)、アチラにあったコメディ的要素も、コチラは皆無に等しいですしね。大体、ヒュー・ジャックマンには、コメディ演技が出来ないですし、その代わりにわざわざコメディ・リリーフを配しているのに、ギャグが全て空振りに終わってるし…。
空振りと言えば、全編これ、見せ場の連続なのには感服致しますが、ほとんどハラハラ・ドキドキしなかったのも致命的。この辺りも空振りに終わっているようで、ホント、勿体無い気がしますなぁ。
それと、ヒロインにセクシーさが不足しているのも大問題。オッパイいっぱい見せろ! とは言いませんが、せめて胸の谷間でもチラっと見せてくれたらよかったのに…。この辺は、サービスが全然足りませんな。まぁ、お子様向け映画を目指しているから当然なんでしょうけど。 (★★)
Van Helsing
【テクニカラー/1.85/ドルビー/dts/131'42"】
●天六ユウラク座/ガラガラ/チケット屋券/20:30からの3回目

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