またアメコミの映画化かと思いきや、そうではなかったんですな。しかし、同じ時期にこうも似たような題材の映画をよく公開しますな。これの前に既に『インクレディブル・ハルク』と『ダークナイト』が上映中だし、上映前の予告編を観れば『ウォンテッド』や『アイアンマン』がやってるし…という事で、ここ最近は“ヒーローもの”が連続して、相似形の概念に疎い人は、どれがどれだか分からなくなってきますな。
そんな中でこの映画、ヒーロー物のストーリーを上手く換骨奪胎して、主演のウィル・スミスにピッタリな題材に仕上げている辺りは面白かったですな。こんなヒーローもいるだろうと思わせるオフビートぶりが見事で、最後までこの線で行ってくれたらなぁと思ったんですが、そうは問屋が卸してくれませんでした。
途中からトンでもない方向に急展開する訳ですが、意外な展開ではあるものの、むしろ「ナァ〜ンだ」と落胆してしまう方が大きいようで、ナンかネタばらしされた下手なマジックを見せられた感じ。どうせならああいう展開にならない方が良かったように思います。
まぁ、相手役にシャリーズ・セロンが出ている所でその兆候は見られた訳で、これはキャスティングでネタが割れてしまう、あまりよくないパターンですな。前半が快調だっただけに、残念で仕方がなかったです。(★★★)
Hancock
デラックス・カラー/2.35/ドルビー・デジタル/DTS/SDDS/92'48"
●TOHOシネマズ梅田・シアター2/無料(ポイント鑑賞)/約半分(18:40からの2回目)

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