まさかこの映画を、この21世紀に、劇場で観られるとは思っていませんでしたな。まさに「午前十時の映画祭」に感謝ですな。今まで、テレビ放映と、その時に録画したビデオで、何度も何度も、それこそ繰り返し繰り返し観た映画で、そうですな、恐らく今までで百万回は観てると思われますな。今年でワタシは百歳なので、百万回観ようと思えば、1年に一万回。1年に1万回観る為には、1日に300回は観ないといけない計算だから物理的に無理ですけどね。でも、それぐらい、つまり百万回も観たかも知れないと思うぐらい、何度も何度も繰り返し繰り返し観た大好きな映画である事は事実で、それが今回、劇場で観れた事が、本当に嬉しかったですな。
でも、こんな名作が午前十時の朝1回だけの上映というのは何とも勿体無いですな。未だソフト化されていない隠れたる人気作なので、毎回満席になる事は予想される訳で、最低でも朝と夜の2回は上映されるものだとばかり思っていたのですが、結局朝十時の1回だけだとは…。お陰で、今回色んな方にこの映画の素晴らしさを説き、「是非観に行って下さいネ」とお願いしたにも関わらず、観に行けない方が続出してしまいました。実際、一緒に行こうと思っていた方も、行けなくなりましたし…。
正直、今、他の劇場で上映されてる全ての映画と見比べても、この映画の方が断然面白いと思うのですがねぇ。ワタシがもし日本映画連盟の会長だったら、今、日本全国全ての映画館で、他の映画の上映は一切止めてでも、全ての劇場でこの映画を朝から晩まで最低1日に10回、劇場によっては連日オールナイトで、上映しろ! という指令を下すものなんですが、そんな粋な事をする映画館は無いものなんですかねぇ。
仮にこの世から他の映画が全部消滅したとしても、この映画1本あれば生きていける。それぐらい素晴らしい映画ですな。という事で、まだこの映画を観ていない人は本当に幸せ者だと思います。何故なら、いつかこの映画を観るという幸せが、その人の人生に残されているのだから。(★★★★★★★★★★)
The Public Eye
テクニカラー/パナヴィジョン(フィルム=2.35)/93'26"
●TOHOシネマズなんば・シアター4/ネット先売券(¥1000)/満席(10:00からの1回目=最終回)

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