Terminator:Genisys
シリーズ第5弾。とはいうものの、“リメークやリブート、また続編ではない”と言われているこの作品、じゃあ一体何なの?と思ってしまう。早足に1作目・2作目のハイライト・シーン(それもどれも新撮!)が登場したかと思うと、急に意外な展開に。旧作のファンを一瞬喜ばせた後だけに、その展開ぶりは見事なのだが、でもしかし…。
何か薄っぺらいんだよね。登場人物の描写から設定まで。SF映画としては、登場人物に意外な程深みがあった1作目・2作目とは比べ物にならないぐらいの薄っぺらさ。これは致命的である。当然ながら、ストーリーも盛り上がらず。見せ場はそこそこあるというのに。
それにこれも問題なのだが、肝心のシュワちゃんが、主演だというのに、あまり活躍せず。勿論、最後に決めるのはシュワちゃんなんだけど、1作目・2作目にあったカリスマ性は一切無し。何か凄く通り一編。タイム・パラドックスとも言うべき幾つかのシーンも、登場人物が薄っぺらいので、これまた盛り上がりなしという按配で、非常に困った作品になってしまっている。
結局、この映画の立ち位置“リメークやリブート、また続編ではない”という中途半端さから来る不安感が、全体を支配してしまっているのが要因だろう。さらにシリーズが続くというが、これから先も不安でしょうがないというのが、正直なところである。(★★)
パラマウント配給/テクニカラー/パナビジョン(フィルム)/2.35/ドルビー・デジタル/125分
●TOHOシネマズ梅田・シアター3/ネット先売券(\1100)/約半分(12:00からの1回目)

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