ネタバレ注意!
ワタシはこの映画のタイトルをずーっと『コングVS.ゴジラ』だと思っていたのですが、それが間違いだと分かったのは、公開のほんのちょっと前だったですな。それ程コングに対する思い入れが強かったという事で、心のどこかではゴジラよりもコングを応援していたという事ですな。
そんなワタシの思い通り、この映画はコング中心に描かれていて、ワタシ的には嬉しかったですな。というよりも、このシリーズ、始まって以来、一番面白い映画だった事も確かですな。それは、徹底的にゴジラが劣戦を繰り広げる事。しかも、最後にはコングがヒーローになってしまう事でもあり、そこが何とも素晴らしい一面でもありますな。ゴジラが徹底的に列戦になるのは、相手がコングだけじゃなかったからなんですが、あの強いゴジラがほぼ壊滅的にやられそうになるのは、史上初で画期的な事ですな。あのまま戦えば、本当にゴジラが死んでしまうのではないかと思われるぐらいで、ある意味、あの戦いは凄かったですな。
その点コングは、途中で休憩したり気絶したりしながら、まるで人間的な役柄で微笑ましく、それがまた真のヒーローとしての怪獣像を描き切っているみたいで、面白いものですな。ラストも、『キングコング対ゴジラ』とは全く逆の、ゴジラが海を泳いで去っていくというもので、この映画の製作者や監督が意識していたかどうかは分からないけれど、あのラストは往年のファンからしたら、納得できるものだったに違いないでしょうな。
因みに、ゴジラの泳ぐシーンを、あの浮かぶ背びれをメインにした撮り方はひじょうにユニークで、あの角度で画期的なものであるという画面構成は面白かったですな。
タイタンの計画がこれで終わってしまうのかは分かりませんが、この映画のテンションでやり続けてくれれば、面白い怪獣ものとして、今後も面白い展開になると思われるので、これが最後だと勿体ないですな。今後の発展に期待したいですな。(★★★★1/2)
●東宝配給/カラー/2.35/ドルビー・アトモス/114分
●TOHOシネマズ・シアター1/ネット先売券(\1400)/約2/3

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