誰がどう見てもこれは完全に“ホワイトハウス版ダイ・ハード”ですな。『ダイ・ハード』の1作目の舞台が、ナカトミ・ビルからホワイトハウスに変わっただけで、展開と内容はほぼ同じ。なので、まぁ安心して観ていられるというか、先が読める展開だった訳ですが、じゃあつまらなかったのかというと決してそんな事はなく、メチャクチャ面白かったですな。
本家のシリーズが、回を重ねる毎に初心を忘れていったのに比べ、こちらはあの1作目の面白い所、良い所ばかりで構成されたって作りで、凄く計算されて作られているのが上手いですな。
特に主人公のキャラがイイですな。以前の事件でトラウマを抱えているという設定は、ありきたりだけど、この映画の展開には上手くマッチしてましたな。それに、演じるジェラルド・バトラーが、あまり華が無いのが効を奏していて、「コイツ、本当に大丈夫なのかな」と、一瞬不安にさせるのも良かったと思います。後期高齢者であるワタシは、バトラーの映画を観るのは初めてで、彼の事をず〜と今井健二(マジに似てる!)だと思っていたぐらいで、もし日本映画でこれをリメイクするなら、主演は今井健二しか考えられないと思いましたっけ。ほら、今井健二が主演だったら不安でしょうがないでしょ。いつ裏切るか分かりませんからね。そういう意味では見事なキャスティングではありましたな。
因みに、この映画の上映前に、秋以降に公開の映画の予告編をやっていて、その中にホワイトハウスがテロリストに占拠されるという設定の『ホワイトハウス・ダウン』があったんですが、これってこの映画と同じじゃん! もしかして、これからはホワイトハウスものがトレンドというかブームなんですかねぇ。取り敢えず、第1弾のこの映画は面白かったです。最初がこれだけ面白いと、後に公開される映画は分が悪いでしょうなぁ。(★★★★)
Olympus Has Fallen
アスミック・エース配給/カラー/2.35/ドルビー・デジタル/118'48"
●TOHOシネマズなんば・シアター6/ネット先売券(ポイント鑑賞)/9:50からの1回目(約1/2)

0