2008年の秋は北海道の農産物が豊作で、92レ満載で走る機会が多くなっていた。当然、「虫工」こと1028がナナゴ運用のひとつだった92レを牽くこともあった訳で、9月前半に一度、コンテナ満載状態のを牽いたという報告が上がっていた。
正直1028牽引の"ネギタマEXPRESS"は狙っていた所だったから、忙しい仕事の合間に各個掲示板をめぐって情報収集しながら、いつそれを撮れる機会が来るかを窺っていた。すると待てば海路の日和ありで、9月の最終土曜に1028が92レを牽くらしいことが分かった。金曜引き受け・土曜着なら載りがいいだろう。何せ隅田川行きの高速貨物A列車5本は枠一杯だから、それに載りきれなかった分が普段空いている92レに殺到するのは容易に想像できた。
万障繰り合わせた上で前日からまつのじ入り。当日は早朝の小牛田行き1651レの撮影から開始して、いつも通りにナナゴやキンタ牽引の貨レを撮ったり、701系や719系といった電車を撮ったりして過ごす。だが午前中はそこそこ良かった天気も昼頃には曇ってきて、時おりパラッと雨粒も。晴れた青空の下を走るのを期待していたけれど、上手くいかないことも多いもんだ。
92レは1257時、所定の時刻で線表通りにED75 1028牽引で通過。
1034牽引で冬に撮った時みたいに、若干の歯抜けや空車はしょうがないと覚悟していたら、圧巻の現車20両"フル搭載"。うち最後尾の19、20両目には30系コンテナが3つずつ載っており、単純に計算すると900d超、ナナゴ単機牽引で最高95km/h運転が出来るギリギリの重編成。今まで撮った中で一番重い92レに見とれてしまったのは言うまでもない。
あれから今日で10年の月日が経ったが、今でも当時の過去ログや写真を見るとその時の驚きと感動が蘇ってくる。
参考:貨物ちゃんねる