2009/4/30

デジタル初期の惑星  クラシック


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ホルストの惑星です。これは、CDのレギュラー盤が、まだ¥4200位していた頃のレコードです。マスターは、デジタルですが、まだCDを持った事が在りません!こちらで紹介するレコードは、まだポスト・カラヤン争い?が激化していた頃の録音です。カラヤンも最後のひと踏ん張りで新方式のデジタル録音で次々と再録していました。ベームは既に亡く、ちょっと気の抜けたカラヤンが頑張ってました。今から見ると、本当にそう思いますね!まだ欧州楽壇にも勢いが在りました。そんな時代が懐かしく思います。この頃のカラヤンの思い出としては、TBSでベルリン・フィルの来日公演と併せ、カラヤンの特集番組を組んだ事です。確か七夜に渡り放送してましたね!これは民放としては珍しい番組でした。私はアンチでしたが、実は圧倒されまして、放送で観た、運命交響曲に打ちのめされた思い出があります。実はアンチって言うのは実力を認めない意地だと思いますね!結局、それは、得手不得手だと思います。その後のカラヤンは御存知の通り、ザビネ・マイヤーと言うフルート奏者をベルリン・フィルに入団させようとしてトラブり楽団にソッポを向かれた上に終身指揮者で在りながら、追い出されてしまうオマケつきです。晩年は孤独でしたな!その為か、その後のウィーン・フィルの録音に独特の静けさが漂い寂しいなぁ?と思った矢先に一生を終えましたね!人間は産まれる時も死ぬ時もひとりなんだとお坊さんの話す説法を思い出します。寂しいな!と言う事で、こちらはトラブル前の意気盛んな頃です。御存知の通り再録音です。


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日.DG 28MG0183(独.2532 019) 1981 BPO RIAS室内合唱団



最初のウィーン・フィルの録音は勢いが在り、流石に全盛期の巨匠を満喫出来ますが、当時の優秀録音(1960)とは言え、今と成っては録音の古さが気になりますね!そこで22年(1981)を経て、デジタル録音で再録されたのは、ファン成らずとも興味が在りました。スケール感は、こちらが大きいのは年輪を重ねた故の事!既に晩年の辺りを払う静けさが全体を支配してます。ピアニシモの神秘性は優秀な録音のおかげで際立ってますね!フォルテシモも力で押す事無く見通しの良いのも晩年の特徴です。


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日.CBS SONY 32AC 1386 (1981.フランス国立管弦楽団 & 女性合唱団)



かつてポスト・カラヤンと言われた当時の中堅指揮者は、巨匠の死去後、どんな活躍をするか興味深く在りましたが、意外に然程の向上は認められませんでした。生前は啓蒙主義の象徴と揶揄され、事実、欧州楽壇に絶対的な権力を持っていた巨匠の存在は予想以上に大きかったと言えます。音楽性に疑問も残す巨匠では在りますが、第2のカラヤンが現れなかったのは現在の演奏技術優先の個性を否定した時代の象徴であると言えます。スケールの小さい演奏をする音楽家は人間も小さいと言う事でしょうね!そんな事も在り、現在は大音楽家は存在しません!だから何を聴いても同様の印象が強く、個性が薄い訳ですからレコード・セールスも余程の企画力が無いと弱いですね!無個性化と言うよりは、弱個性化と言えます。前置きが長く成りましたが、実は、ロリン・マゼールは個性的な演奏をする人です。私が其れに気がついたのは、1980年代に入ってからですが、この人は、超スローテンポが特徴で、実際に実演で聴いても個性的です。テンポを遅くするとスケール感が大きくと思われがちですが、マゼールの場合は分析的な面がテンポに影響しているとも言えます。つまり細部の音の意味合いを分析した結果で、細かい動機の解明をする為に必要なテンポでした。そうする事でスケールの大きい質実剛健の造形に成りました。こちらも超絶的な遅い演奏で在ります。もしや同曲の最長時間の録音か?と思いましたので、自作自演盤では条件の良い、1926年盤と比較してみました。


ホルスト  火星6'10" 金星7'13" 水星3'30" 木星 7'00" 土星7'46"
      天王星5'55" 海王星5'30"
       
マゼール  火星7'54" 金星7'13" 水星4'07" 木星 7'28" 土星8'34"
      天王星5'45" 海王星8'13"

こんなに違うと別の曲みたいですが、録音の優秀性が最も影響する曲である事が解ります。双方優秀な録音ですが、透明度と言う点で、こちらの方が優ってると思います。マゼールは意外と演奏効果を狙わない指揮者なので、官能的な曲でも感情移入を避けるので肩透かしを食う事が在ります。それも徹底してます。演奏スタイルとしては、新即物主義と言えますが細部の緻密な点は、チェリビダーケに共通する処も在り、演奏効果を狙わない処は、クレンペラーを連想させます。同曲の録音としては最も客観的と言えます。



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タグ: 惑星 カラヤン 宇宙

2009/4/29

ホルストの惑星  クラシック

わざわざホルストのと言ったのは理由が在ります。こちらで紹介するレコード(CD)は、自作自演だからです。全曲録音を2回残してます。最初は、1923年で喇叭吹込で、最後は、1926年の電気吹込初期に収録されました。原盤は双方共に英・コロムビアです。楽団は共にロンドン交響楽団です。彼は、当時に於ては、レコード産業に興味が在ったのか、録音を割と残している作曲家です。但し年代的に喇叭吹込が多いのは致し方ないと思います。しかし代表曲である「惑星」が異なる録音方式で残されたのは現在に於ては幸運だったと思います。彼は、惑星の余りにの人気に他の作品が演奏されない事を憤慨しておりました。それが自作曲の録音を盛んにしたとも言われてます。つまり自身が録音しなければ、惑星以外の曲は残らないと懸念してました。もう少し長生きすれば、もっと良好な録音が残ったのにと残念に思います。彼は持病の手術後の翌日他界してます。1934年の事でした。命日は、5月25日、1874年9月21日生まれなので、もうすぐ還暦を迎える手前でした。

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英.Pearl GMM CD 9417 1923 LSO

古色騒然たる音質ですが、この年代に在っては良く録れている方だと思います。何せ喇叭吹込ですから仕方ありませんね!録音状態より奏法の古さが目立ちます。ヴァイオリンは常にポルタメントが掛かります。ルバートも多用され些か後期浪漫主義の名残を感じさせます。特に「木星」に、それを強く感じられ、例の主題の前には大きなリタルダンドが掛かります。ホルストは録音時にフル編成を望みましたが、当然、当時の録音方式に在っては叶わぬ夢でした。全曲収録するのに翌年迄掛かった事からも相当の試行錯誤が在ったと推察します。それは喇叭吹込ながら立体感を感じさせる音響バランスが証明してます。私が所有しているのは、英・パールのCDですが、無補正で復刻してますので、鮮明な音の半面、針音等のノイズが壮大です。そこで敢えて苦言を申し上げれば、SPレコードを趣味で収集し聴いてる愛好家は必要な補正位はして再生するので喇叭吹込時代のレコードで在っても、敢えて聴覚上困難な音質で鑑賞を望みません!ですから、こちらを聴いて、SPレコードの音質を誤解されるのでは?と言う懸念は在ります。


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英.EMI HLM7014 1926 LSO

続く1926年盤は電気録音初期にも関わらず、大変良好です。恐らく金属原盤からの復刻と思われ、耳障りな雑音も無く聴く事が出来ます。こちらのSP盤は、日本コロムビアから発売されてました。僅か2年後の録音なのに現代的な演奏に成っております。前回の盤に比べ、大きなルバートやポルタメントが掛かりません!全体の脂肪が取れて、スッキリした印象を受けます。当時の欧州楽壇では、新即物主義的な思想が弾頭しており、英国に於ても少なからず影響が在ったものと推察します。その為か、同曲の最短演奏と思われる程、テンポが上がっております。演奏効果も現代の演奏程、求めては、おりません!ロンドン交響楽団は最初期の録音にも関わらず、既に特色で在る気品を感じさせる点は流石だと思います。

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タグ: イギリス 惑星 宇宙

2009/4/8

クレンペラーの田園  指揮者


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Toshiba EMI EAC-40059 LP


クレンペラーと言うと堅苦しい重厚な演奏を連想されますが、こちらで聴ける演奏は実に爽やかで、先入観で聴いてはいけないな?と思いました。それは楽団の特性も在るでしょうが、フルトヴェングラー&ウィーン・フィルの様な重さは在りません!クレンペラーは木管楽器を際立たせる指揮者と定評が在りますが、ここでも木管楽器が活躍し、暖かく素朴な演奏を聴かせてくれます。第1楽章は、まるで小春日和を感じさせます。テンポが意外と速く、重くないのは楽曲の特性を捉え私にとっては理想的な名演が繰り広げられていきます。意外でした。クレンペラーが、こんなに良いとは思いませんでした!続く第2楽章は、ゆったりとした感じですが、遅すぎて重くなる事は在りません!ここでも暖かい演奏で聴いていると、ブルックナーを思い出します。余談ですが、巨匠のブルックナーは定評程では在りません!この演奏スタイルでやれば成功するのにと悔やまれます。第3楽章から終楽章は御存知の通り続けて演奏されますが、農民の踊りのなんと喜びに満ち溢れている事か!素晴らしいですね!嵐の場面は、シンフォニックな面を生かしている演奏です。そして終楽章は自然の営みに感謝をして終わると言った感じです。当初述べたのと逆の感想に成りました。先入観を捨てると色々なものが見えてきますね!だけど他の演奏で、そんな気になるのかな?と思いました。楽団は、フィルハーモニア管弦楽団です。
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