2010/7/20

NBC交響楽団のベートーヴェン・チクルス Part.3  クラシック


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NUOVA ERA 243/48 6CD 1989


1939年のベートーヴェン・チクルスを紹介しているが、交響曲では、戦後のNBC交響楽団のLP全集意外にもSPレコード時代に正規録音が在ったのは知られた通りである。それは、4番のBBC交響楽団によるEMI収録と5番のRCA−ビクター盤だが、それぞれの魅力も在り、興味が尽きない!このチクルスでの4番は、最も完成度の高い演奏であると言えるだろう!と言うのも、この交響曲は、演奏の難易度が高く、合奏能力に余程の技量が無いと指揮者の統率能力に掛かる割合も大きく、楽団共々馬脚を現す事に成り兼ねないからである。当時、新興楽団であったNBC交響楽団にとっては、正に腕試しの曲である。さて演奏だが、何時に無く慎重な序奏部は、些かトスカニーニに於いては芝居掛かっており、神妙に進むのが印象的だが、この箇所は、意外と音がズレ易く気を使うのは当然だろう!主部もテンポは無理せず普通である。スコア上の繰り返しも全てしている。動的な面も勿論在り、実演ならでは、と言う処も在るが、知性と感情のバランスが取れているので、巨匠に感じる癲燗質な印象は薄い!それは、第2楽章を聴いても同様だが、素直に曲の形を再現しようと言う姿勢は素晴らしいと思う!第3楽章は、速いテンポ指定に関わらず構成面での難しさが在るのだが、流石に巨匠は、神経が行き届いている。その冷静な態度に職人的な気質を感じる。後年の全集の様な快速テンポを取らないのは、まだ完全にアンサンブルが、巨匠の手足に成っていない事を示している。終楽章もリズムを噛み締める様にする事で合奏の崩壊を防いでいるのも画策と言えるだろう!だが音楽は流れるので、推進力も失せないのは素晴らしく終始部も見事に決まり、造型面も完全無欠な名演に成った!次は、5番の交響曲である。こちらでも巨匠は、冒頭の運命動機を聴いても慎重である。突っ走る事無く確実に曲を組み立てている事に感心する。だが実演なので特有の熱っぽさは在る。英雄的に響く第2楽章も素晴らしい!第3楽章以降も快適だが、後年のNBC交響楽団の演奏に比べると合奏能力にに些か難が在り、完成度の点でも劣るのは仕方在るまい!但し熱っぽい雰囲気は、実演ならではで在る。余白に「フィデリオ」序曲が収録されている。演奏は、悪くは無いが序奏に遅すぎる箇所も在り、些かモタレ気味である。主部は普通!


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