2010/7/24

NBC交響楽団のベートーヴェン・チクルス Part.5  クラシック


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NUOVA ERA 243/48 6CD 1989


第8交響曲である。この楽曲の名盤と言われているものは、優美な面を前面に出した演奏が多く、ワインガルトナーの戦前のSPレコード等は、現在でも絶好の美演だが、実際は、後期の交響曲と言う事も在り、第7と同時期に作曲された事から兄弟みたいな作品でも在る。だから男性的な表現も求められる充実した構成に成っている。その様な点から演奏解釈も二分するが、どっち尽かずの中途半端な演奏もされ易いのも事実である。当然、トスカニーニは、構成重視なので、何処まで作品の内容に迫れるかが課題となろう!これも多数の録音が残されているが、基本的な解釈は、ほぼ同一である。古くは、1939年のチクルスと同年のレコードも在る。さて演奏だが、巨匠の強い意志を感じる筋の通った充実したものだ!第1楽章が、特にそうで、アクセントもキツくリズムも剛直である。途中、唸り声迄上げての熱演である。主部は、まるで精神の嵐である。ティンパニーと金管の強奏も当り前に行なわれる。人によっては、ここ迄の激しさが必要かと疑問に思う位だ!それから比べれば、第2楽章は、まだ優しい印象が在るが、基本的には同様だ!メトロノームの発明者メルツェルを揶揄して書いた楽章だが、更に厳しいリズムが支配する演奏である。第3楽章も始めから堂々としたもので頑固とした造型が貫き緊張感も素晴らしい!例のポストホルンの描写は意外と良い!終楽章の凄まじい勢いも、巨匠ならではのベートーヴェンが、正に開花した感じが在る。これだけ説得力の在る演奏も無いのではと感じる程の強い演奏である。合唱幻想曲も収録されている。これは、曲の内容が其れ程では無いので、演奏にも是と言った特色も無いのだが、手堅く纏めた印象しか無い!アニア・ドルフマンのピアノも伴奏の域を出ていないしウエストミンスター合唱団も卆無く唄っている。寧ろ次に在るレオノーレ序曲第3番の方が凝縮された造型美の中で巨匠らしい燃焼を聴かせ面白い!


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