2011/4/6

コンサートホール盤のモントゥー  指揮者


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Concert Hall Society M-2357 LP


ピエール・モントゥーの指揮したベルリオーズの幻想交響曲のレコードである。巨匠の振った同曲のレコードは、5種存在するが、是から紹介するコンサートホール盤は、生涯最後の歳に録音に成ったもので収録当時は、89歳であった。さてこのレコードだが、収録年は、1964年である。楽団は、ハンブルク北ドイツ放送交響楽団との記載が在る。巨匠は、生粋のフランス人でしかもパリ出身だが手掛けたレパートリーは驚く程広い!此処では所謂、御国物のベルリオーズを紹介するが、ドイツの楽団を振って、どんな表現が出来るか購入した時は、興味津々で聴いたのを思い出す。思えば最近、聴く機会も無いレコードなので初めて聴いた時の印象が蘇るかと久々に針を降ろしたが、すぅーっと浮かび上がる様に始まる導入部から雰囲気満点である。それと突き刺さる様な弦の音色も素敵で徐々に燃え上がる情熱をじっくり表現させて聴かせてくれる。主部も其の流れだがフォルテが、こんなに気高く鳴り響くとは意外である。確かに豪快な一面も在るのだが、何処か品が在り決して野蛮に響かないのは感心する。楽団の個性も上手く生かしているので時に強豪な音がするが、其れも魅力だ!曲が進むと演奏のボルテージも上がるが、何処と無くおっとりした感じがする。第2楽章のワルツは繊細で、時に細かくテンポも動くが曲想に添っているので尚、デリカシーが感じられる。この楽団が是ほどチャーミングに鳴響くのも稀だろうと思われる。第3楽章は、野の風景だが徐々に浮かび上がる情景が写実的で目に浮かぶ程である。歌う弦も美しい!格主題の描き分けも的確で心の動きも繊細に聴く物に伝わる演奏である。時に物凄い情熱の高まりを見せて89歳の指揮者が振っているのが信じられない位だ!それは第4楽章の刑場の行進にも言える事だが老功だが若々しいと言う変な表現に成ってしまう!其処には凄まじい程の精神の爆発と共に指揮者としての経験の長さを感じさせる。終楽章は、宛ら集大成と言って良いだろう!此処まで評していた事が全部当て嵌まる。老功と言うのは強豪な造型もそうだが、この様な造形美もそう聴けるものでは在るまい!最後は信じられない程の怒涛の響きの中で曲を終える。因みにこのレコードは、1965年度のA.C.C.国際レコード大賞とA.D.F.フランス・レコード大賞を受賞している。

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