2011/7/13

ジークフリートの牧歌  SPレコード


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Columbia England DWX 1354/5 78rpm 1930
wax.AX5584.5585.5586.5587



ジークフリートの牧歌と言えば、発祥の理由が有名だが、聴いていると何かに祝福されている様な気分になって、幸福な思いがしてくる。人気曲なので、色々な演奏が聴けるが、此処では、ブルーノ・ワルターが、英国コロムビアで録音したレコードを紹介しよう!因みに収録年は、1930年である。是は、巨匠の同曲録音では、2番目の録音に辺る。楽団は、録音用に編成されたものだが、合奏能力に難色も無く、充分に曲を堪能できる。だが現在の感覚では、如何にも時代掛かった演奏だと思われるだろう?だが録音が優秀なので、鮮明に巨匠の解釈が解る。冒頭から、とても温かみの在る音色で、聴き手を包み込む抱擁が在り、テンポも遅めで、じっくりとこの曲に浸りたい人には絶好の演奏だと思う!特に初期のレコードで聴くと、より実感が増す。鄙びたホルンの音が、また良い!弦楽器の奏法も甘いレガートやポルタメントが多様されるので尚更である。木管の掛け合いも素晴らしく、此処の奏者の技量も相当なものだ!哀愁に満ちた演奏と言うべきか?尚、後半のアッチェレランドに違和感を感じる人も居る演奏だが、私は気に成る程ではなかった!

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2011/7/12

ウィーンフィルのマタイ  宗教音楽


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SWF France SWF 061 CD 2006


ウィーンフィルの商業録音で、意外と少ない作曲家の作品は、何だろうと思い浮かべるとJ・S・バッハと言う事になろうか?確かに過去に名盤と言われたレコードにもウィーンフィルが、やったものは浮かばない!だが勿論、全く無い訳でもないのだが、即座に浮かばない程少ない!在っても過去の巨匠の実況録音を放送局のテープを転用して制作されたものばかりである。其の中には大作も在るが、中でもよく知られたものでは、ヴィルヘルム・フルトヴェングラーが、1954年に指揮をした「マタイ受難曲」と言う事になるだろう!この演奏は、後にEMIから正規盤が、1995年に突如として登場したので驚かれた方も居られると思う!巨匠は、戦前の演奏会も含めると通算35回振っており、ウィーンフィルが関わったものでは、1952年の演奏も録音記録として存在する。此処では、其の1952年の演奏をCD化したものを紹介するが、其の2つ以外にウィーンフィルのマタイは、私は浮かばないが皆様如何なものか?残念なのは、第1部しか残っていない事で、全曲在れば、当然評価も変わるだろうが仕方が無かろう!尚、19、29のアリアは、嘗て同曲を復活上演したメンデルスゾーンの解釈に従いカットされている。其処で気になる音質だが、低域は、ノイズ処理の為にカットされており、高音域も引き上げているので何となく軽い音色だが、思ったよりは聴き易く、鑑賞の支障になる状態ではない!曲のテンポ設定や第1部全体の捉え方としては、EMI盤とも然程変わりが無いが、ニュアンスの点で差異が在るのも確かで、聴き比べると解釈の円熟度の違いを比較する事が出来る。ソリストは、次の通りである。ユリウス・パツァーク(T:福音史家)、オットー・ヴィーナー(Br:イエス)、イルムガルト・ゼーフリート(S)、ヒルデ・レッスル=マイダン(A)、ハンス・ブラウン(B) 以上で在るが、1954年のソリストを比べて些か小粒の印象があるが、聴いていると然程どうのと言う事も無い!特色が弱いとの感想も他のブログ等でも在るが、確かに男性陣が弱いので、そう感じられるのだろう?尚、合唱は、ウィーン楽友協会合唱団だが、少年合唱団も参加している。これは、1952年4月9日にウィーン・コンツェルトハウス大ホールで行われている。第1曲は、重厚だが、儚く悲しく始まる。何と言ってもウィーンフィルの美音が素晴らしい!女声合唱も気持ちが篭っており、聴いているとマタイ伝の世界観が、しんみりと心に入り込む。少年合唱団も清純そのもので天使の様だ!巨匠の解釈で問題が在るとすれば、合唱の掛け合いで、後の合唱のタイミングを少しズラしている点を上げる事になるが、1954年盤の様な不自然さは無いので、此方の方が聴き易い!2曲目で福音史家とイエスが出てくるが、パツァークの福音史家は、些か弱いと言おうか下手に聴こえるのは、どうした事か?寧ろイエスのオットー・ヴィーナーが重厚で良い味を出している。4曲から8曲に掛けての合唱は迫真的で緊張感が伝わる。9曲目のソロは、ヒルデ・レッスル=マイダンだが、とても伸びやかに歌っており、それも深々としているのが良い!それと伴奏の素朴さもソロを引き立てている。木管の慈愛に満ちた音色に心が洗われる。12曲目の気持ちの篭ったしっとりとした弦の調べも良いと思う!尚、レシタティーヴォで聴こえるチェンバロも良いのだが、誰が弾いているのだろう?此処から聖書では、最後の晩餐が終わった後に辺るのだが、イエスの心情もよく表現されていると思う!18曲から25曲目までは、ゲッセマネの祈りだが、弟子達と共に苦悩するイエスの姿が、ヴィーナーの淡々とした歌唱によって語られている印象を受ける。イエス伝に辺る26曲目は、パツァークが、とても下手に聴こえるがどうした事か?それでも合唱が良いので助けられているが残念だ!思えば最初から「この人、調子が悪いのかな?」てな感じだった。大祭司カヤパの前のイエスは、31曲目の合唱から始まる。2人の偽証人が出てイエスに不利な証言をする場面だが、そのカノンの流れも良い!合唱の緊張感も素晴らしく、オルガンを共に歌われるクライマックスも、もう少し音質が良ければと思うが、一気に聴き込んでしまった。第2部は、紛失したのか、元々録音をしなかったかは不明だが、もし存在が明らかになれば聴きたいものである。

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2011/7/10

ジュリーニのグレイト  指揮者


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Polydor Japan MG 1097(2530 882) LP


イタリアの名匠だが、どちらかと言うと独境系の音楽を得意としていた巨匠、カルロ・マリア・ジュリーニは、キャリアの最初こそイタリアからだが、私は、米国に渡り、ロサンジェルスフィルの音楽監督を務めていた時代が印象深い!特にその頃に録音したベートーヴェンやブラームス等の独.DGGのレコードジャケットが、即座に浮かぶ程で、注目すべき演奏も在るが、此処では、シカゴ交響楽団と録音したシューベルトのグレイト交響曲を紹介しよう!この交響曲は、以前は、7番と呼ばれ9番に成ったが、現在は、8番と呼ばれているものである。とてもややこやしいので、私は、グレイト交響曲としているが、厄介なものである。今のところは、何とか定着しているが、今後の研究で、どうなるかは何とも言えない作品である。実は、このレコードは、私が始めて持った巨匠のレコードなのだが、これがキッカケで、巨匠のレコードに対して疎遠に成った原因の演奏でもある。収録年は、1977年の4月である。シカゴ交響楽団と言えば、当時は、ゲオルグ・ショルティが、音楽監督を務めていた事が知られているが、ショルティの耳の良さもあって、米国屈指の存在に成っていた。その完成度の高い楽団をジュリーニが振ると、どんな結果を齎すか販売当時は、大いに話題と成ったレコードでもある。事実、名盤とも言われたものだが、どうも私は、名盤と言う類のものは、本当に苦手だ!と言うのも演奏は、そんな先入観で評価するものではないからである。確かにこの盤は、市場では、評判が良かった!だが、それを聴いて判断するのは聴き手である。前置きが長く成ったが、此処から本題に触れよう!針を降ろすと美しいホルンの音が聴こえてくる。テンポも幾分速めで進行も揺ぎ無いので、如何にも先行きが期待される。だが序奏部の後の主部のレガート処理が過度で、ふにゃふにゃしている。此処が評価の分れ目だと思う!確かに楽団のアンサンブルも素晴らしいので、聴き応えの在る演奏とも言えるのだが、こうしつこくレガートばかりの弦の音を聴いていれば、それだけで嫌気も差そうと言うものだ!嫌味な美しさと言うべきか?それにしてもシカゴ交響楽団の優秀振りも解る演奏だ!それにしてもヤニっぽいレガート処理には嫌気が差す。是では力強い楽団の響きと噛み合わず違和感が先に立つ!勿論、終止和音もレガ−トだ!それは第2楽章も同様だ!このレガートさえ無ければ良いのにと恨めしくなる。それと同時に惜しいなとも思う!トリオの部分は、とても良い!同じ傾向のレガート処理をする人には、カラヤンとチェリビダッケが居るが、意外と気に成らないの事も在るのは何故だろう?そんな疑問も聴いていて沸いてきた。だが、この楽章の楽想にもよるのか幾分マシな気もする。金管の音色が、如何にも派手なのも違和感の要因なのかも知れない!第3楽章は、リズムの妙を楽しませてくれる楽章なので、流石に過度なレガートを避けているが、私は、是が正解だと思う!この楽章の演奏は、特に文句は無い!終楽章冒頭のファンファーレは、如何にもシカゴ交響楽団てな感じがする。何の溜めも無くパァーと鳴る。テンポは速い!巨匠と言うと極度に遅いテンポが後年の特徴だが、本当に嘘みたいに早い!正に駆け抜ける演奏だ!この楽団の機能的な面も素晴らしい位に生かされている。推進力も物凄く、高揚感も凄まじい!終止部は達成感が在る。久々に聴き直してみたが、前半楽章の過度なレガートさえ無ければと残念でもある。

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