2012/1/13

聴き過ぎてアンチになった曲  室内楽


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RVC RGC-1033 LP 1975


聴き過ぎてアンチになった曲が在る。それは、アントニオ・ヴィヴァルディの「和声と創意への試み」の協奏曲第1番から4番なのだが、通俗曲名も口にするのも愚か文字にするのも嫌な曲なので敢えて題名も紹介しない!だけど其れでも紹介するのは、初めて聴いた印象が強烈だったからなのだが、この曲と言うと「イ・ムジチ合奏団」のレコードばかり賞賛されるのも芸が無いと思っていた事もあり、其の演奏に引導を渡す意味合いで取り上げるレコードでもある。録音は、まだステレオ初期の筈で、テープヒスもシャーと聴こえてくるが、RCAらしい力強い音質で、音自体の存在感も在るレコードである。聴き過ぎてアンチになったと在るが、不思議とラジオ、テレビ問わず春先になると必ず鳴り響くのもこの曲である。しかしアンチになった理由には、オマケがある。其れは日本テレビで1982年頃に放送された火曜サスペンス劇場に「受験地獄」と言うのが在って主役の太川陽介が東大に不正合格する話だと思ったが、其の鍵を握る浪人生が、大のクラシック音楽ファンだと言うのに何故かヴィヴァルディの其の曲ばかり聴いている設定で、とにかくクラシック音楽を聴く場面になると其の曲ばかり掛かるドラマだった。オマケにBGMまで其れなんだから嫌気が差してしまった!其のしつこさたるや正に韓流と変わりなく、なんでも限度を超えると嫌になる見本の様なドラマだった。現在の風潮では、韓流がドラマでも音楽でも嫌われているが、ゴリ押しは、ものが違えど同じ結果になるものだ!さて、このレコードだが、嫌いなので粗雑に扱ったせいか痛んでいるが、音はしっかりしている。しかし演奏は、唸る低弦、叫びを挙げる高弦が聴きものの個性的なものだが表題事の描写は寧ろぶっきら棒で、終止元気な演奏だけどカラッと晴れた青空の様で爽快なイタリアのラテン気質満開で、とても痛快!結局褒めてるが、是はCD化されているのかな?矛盾する様だが、この曲にウンザリした人には御薦めの一枚!ジャケット右下のインデラル錠の文字が「???」だが、どうでも良い!合奏団は、ソチエタ・コレルリ合奏団である。

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2012/1/8

ベートーヴェン序曲集  管弦楽


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Toshiba-EMI WF-60012 LP


此処で取り上げる「ベートーヴェン序曲集」は、ヴィルヘルム・フルトヴェングラーのレコードだが、初めて巨匠の演奏を聴いたのは、高校の上がり立てで「バイロイトの第九」辺りから聴いたのだが、そんな渋い演奏が、若輩者に理解出来る筈も無く、何となく良さが解り始めたレコードが、この辺りからなのだが、生前にベルリンでは、どちらかと言えば通向けの音楽家だったので当り前かも知れない!懐かしく久々に取り出して聴いてみたが、初めて音質を超えた印象を私に与えたレコードでもあった。最初に収録されている「コリオラン」序曲の収録年も1947年と古いが復刻は意外と万全なので然程気に成らずに聴ける。楽団は、ウィーンフィルである。演奏は重量級だが柔軟性も在るのも巨匠らしいが求心性も高く彫りも深い!この序曲は、戦中の実況録音盤の評価が高いものだが公式のレコーディングとしては唯一のものだけに重要なものだと思う!最近は、良いデジタル修復のCDも在るだろうが、是もズシリとした実在感を感じるので結局このレコードで聴いている。次には、「レオノーレ」序曲第2番が収録されている。此方は、ベルリンフィルで、1954年のものだ!やはりドイツの楽団は手応えが違う!響きは重量級だが硬質で繊細な弦の音色が現在の同じ楽団からでは想像も尽かない位違う!晩年の演奏なので動的な面は余り求められないが、大家の貫禄が其の儘説得力に繋がる処が在る。だが其れ以上のものは求められない演奏でもある。晩年の公式録音にベルリンフィルのものが他にも在れば評価も変わるだろうが、EMIの晩年のものは、ウィーンフィルばかりなのが残念だ!裏面には、「フィデリオ」の全曲盤から抜かれた序曲2曲が在る。後から全曲盤を聴いた時には、このレコードとの音質差が気に成ったが、是だけ聴くので在れば、余り気に成らない!最初は「フィデリオ」序曲だが、印象としては先に聴いたものと然程変わりない!冒頭からどっしりとした響きにウィーンフィル特有の美感が加わって良い感じのバランスで鳴り響く!終章の勢いも万全で、初めて聴いた時は大いに夢中に成ったものである。そして終わりは「レオノーレ」序曲第3番である。是もどちらかと言えば晩年調の演奏である。だから動的な面よりもシンフォニックな面が強調されている。スタンダードな名演と言った趣きである。其れ以上の印象は無かったが、其の分安心して聴ける演奏だった!因みに全曲盤の収録は、1953年だった!

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2012/1/3

聴くと勇気の沸いてくる曲  交響曲


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Columbia Japan WL 5226 LP


聴いていると何となく勇気の沸いてくる曲は、誰にでも在ると思うが、私の場合は、ジュピター交響曲である。ジュピターと言えば、巷では、ホルストを差すように曲の印象にも変貌が在ったみたいだが、私が最初に知ったジュピターとは、モーツァルトの交響曲第41番である。好きな曲なので、どんな演奏で聴いても愉快なのだが、此処では、ブルーノ・ワルターが、ニューヨークフィルを指揮したレコードを紹介しよう!是は、現在では、ソニー・クラシカルで発売されているが、当初はコロムビアで発売されていた。ジャケット・デザインは、米盤共通なので、このジャケットに懐かしさを感じる人も居るだろうが、盤質も良いので、充分演奏に堪能出来る。この曲を聴いていて思うのだが、勇気が沸いてくる要素が何処に在るのか考えた時に曲の特性を分析する必要も在りそうだが、そんなに難しく考えなくても聴いていれば充分理解出来る。思いつく特性を挙げると「情熱」「喜び」「悲しみ」を感じるものの、何故か「怒り」の感情が聴き取れない!悲しみは、情念の発露みたいなものなので気持ちも解ろうと言うものだが、つまりマイナス的な要因が無いのが、聴き手の向上心を刺激するのではないかと聴けば聴くほど感じてしまう!このレコードの演奏も冒頭から力が漲っていて気持ちが良いが、巨匠の演奏には歌が在る。第1楽章は、剛と軟の妙な掛け合いが面白いが、この演奏は、その対比よりも勢いが凄い!それでいて造型は意外と質実剛健なのが不思議だが、ベートーヴェンでは軟弱に感じる巨匠も此処では本当に頼もしい!やはり相性が良いのだろうと思う!この楽章を聴き終えると一仕事終えたように感じる程充実している。第2各章の叙情的な旋律も美しく、時に緊張度を伴う慟哭は、胸に突き刺さる程のものが在る。そして何よりもオケの充実した響きも立派で言う事無しである。第3楽章もメヌエットと言う感じよりも、どっしりとした量感でスケール感が凄い!終楽章は、巨匠の風格が全てを支配しているような名演!聴いていると是ほど見事な構成的解釈も無いと思われる程だが、説明的に成らずとも音楽其のもので物語っているのが素晴らしい!収録は、1956年、まだ現役時の巨匠の姿を演奏で示している。カップリングとして1953&56年収録の第39番の交響曲がある。こちらのオケの充実度も素晴らしく、まるでベートーヴェンでも聴いているような男性的な表現が魅力的である。こんな感じでベートーヴェンを演奏すれば良かったのにと思う程だが、現実と言うのは、そう言うものなのだろう?だからこの曲も荘厳ながら逞しく始まる。しかしながらうっとりする様な歌謡性は、巨匠ならではのもので、聴く者の心を和ませる。それは第2楽章も同様だ!素朴なのに逞しい!重量級のメヌエットが聴ける第3楽章も素晴らしい!そして終楽章は唸りを上げて突進するようだ!

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