2012/12/8

若き日のカール・リヒター  器楽曲


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King London(TELDEC) MX 9043 LP 1978


「若き日のカール・リヒター」としてわざわざ断りを入れて在るが、収録時の1956年は、カール・リヒターは、まだ29歳だった。初レコーディングが何年頃からなのかは小生は些か疎いので解からないが確か英.Decaで録音したオルガン曲のレコードは1954年の収録だったので其の位か?曲は「ゴールドベルク変奏曲」である。実はこのレコードの紹介は以前にもしているのだが久々に聴き返してみたら印象にズレが在ったので改めて再稿しようと思った次第だ。さて同曲と言えば戦前のワンダ・ランドフスカのレコードが代表的な存在だったのだが敢えて聴き比べてみるとバッハに対する慈愛よりも現代的で尚且つ斬新な印象を受ける。つまり真摯に作品を見つめ再考する姿勢が感じ取れると言う事である。それでも現在となってはリヒターの演奏様式は古くなったと言わざるを得ないが時代の移り変わりと共にバッハに対する考えも変わって当然だろう!特に古楽器演奏が主流の時代と比べるのも愚かである。アリアには、リヒターのバッハに対する思いが伝わる。しかし少々エキセントリックな印象も受ける。だが分析的な解釈が表に出ているので曲の構成は明らかにされている。そこが、如何にもドイツ人らしい様式感だとも言える。各変奏も明確に特色を明らかにしていく演奏で、一点の曇りも無い即物的な解釈で伝統の塵や埃を取り払うかの様である。鋭い感性だけで勝負したかの演奏だ!この曲には勿論再録が在るが、その後のリヒターが、バッハに対して、解釈にどの様な発展を遂げたかと振り返る時には絶好の演奏とも言える。尚、予断だが演奏者側にもマイクが近いのか演奏しながら何やら呟くリヒターの声が割りと聞えるレコードでもある。

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