2013/6/7

ヨッフムのグレート  指揮者


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Polydor Japan MH-5031 LP


早いものでオイゲン・ヨッフム(ヨーフム)が他界してから26年を過ぎようとしている。同世代の指揮者としてはカラヤンとカイルベルトが居るが、生前は兎も角印象の薄い巨匠との認識しかない!だから正直即座に浮かぶ演奏も無いのだが、フルトヴェングラーを聴き始めた人がヨッフムを聴くと演奏のアコーギクがあまりにも酷似していて不思議に思うのも其の個性がチグハグに感じられるからであろう?戦前の音楽ファンにはフルトヴェングラーの亜流と言われていた事もある。だが其れについては私も賛成だ!私が本当の意味で巨匠の演奏に触れたのはEMIのベートーヴェンの交響曲全集辺りからだが、フルトヴェンクラーと同じ方法論で演奏しているのにも拘らず、アコーギクのみが浮き上がり、とても不自然に感じた。特に7番は、どうも内面性とのズレも感じたのだが、6番とて同様だった。9番もフルトヴェングラーの晩年調の解釈に酷似していたと思う!そんな感じなので今更ながらEMIで残した英国録音を聴き直すのも面白そうなのだが、カール・オルフの「カルミナ・ブラーナ」を世に知らしめたのも巨匠なので意外と「レパートリーが広い指揮者なのかな?」とも思う!フルトヴェングラーに関しては巨匠は若き日に相当な影響を受けていて演奏の方法論を研究していたと1982年に来日したおりのインタビューで述べていたのも今思えば懐かしい!だからこれから紹介するレコードも印象は、そんな感じだ。曲はシューベルトのグレート交響曲である。近年では8番と言う事になっているが、この曲を古くから聴いている人には何番が自然なのだろうか?7番だった事もある。さて楽団はバイエルン放送交響楽団である。収録年は購入した当時は解からなかったのだが最近、1958に録音された事が判明した。これも久々に針を下ろす。序奏は聴いているとアンダンテなのだなと改めて思うほど安定しており何より響きが暖かい!実は巨匠の良さは、そんな温和な処なのだが、曲によっては優柔不断に感じ取れるのも事実である。主部はアレグロ・マ・ノン・トロッポだが、フルトヴェングラーに影響を受けたと明言してる巨匠は、やはりアッチェレランドを掛けて突入する。その後の主題の扱いは穏やかさと勇猛果敢な表情が交差する。聴いていて感心したのが意外と主題の扱いが繊細な事で見事に剛と軟の対比が付けられている。重厚な面も在るのだが必要以上に重たく成り過ぎないので聴きやすい!第二楽章は確かな足取りで始まる。主部も力強いが弱音部の緊張が緩い箇所も在る。中間の第二主題は、のんびりした感じだが、もう少し音楽が豊かに響いてくれればとも思う!全体にサラッと流した印象か?第三楽章は複雑なスケルツォだが無難にやった感じだ。下手な事もしていないので素直に聴ける。終楽章もそんなにスケールが広い訳でも無い!程好くリズムが弾むので軽快だが、だからと言って乗りに任せていない点は評価しても良い!軍隊行進曲のテーマが聴かれる処は、とても優しく響く!だがシューベルト特有の対位法的な主題の対比は平坦に感じられる。終止部の巨大な響きは耳に残る。

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