2014/12/11

イッセルシュテットの第五  指揮者


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King Jpan-London 5001-2 2LP 1970


ハンス・シュミット=イッセルシュテットが、英.Deccaでのウィーン・フィルとの企画で参加したベートーヴェン交響曲全集でのものである。この全集は、EMIが果たせなかった同楽団での同作曲家の全集をイッセルシュテットを招いて完成させたものだが、ウィーン・フィルにとっては初のベートーヴェン交響曲全集であっただけではなく、同楽団にしてもステレオ録音初の全集だった。これはウィーン・フィルにとっても意義のあるものだ。曲は日本では「運命」で知られる交響曲の第5番である。この頃のレコードはデータが割りとはっきりしているのが良い。それによると1968年の9月と言う事だ。会場はソフィエン・ザールである。さて演奏だが、有名な格言動機が如何にもウィーン・フィルらしい音色だが、巨匠の構築性の優れた重厚な質実剛健な演奏は。とても安定しており「これこそ」と言う程の説得力がある。巨匠は生粋のベルリン子だが、ベートーヴェンの何たるやもドイツの音楽家なれば理解しているのだろう。特に目新しい解釈はないが、何処を取っても安心して聴いていられる。今では如何にもドイツ魂を感じさせる演奏も聴けないので久々に、この手の演奏を聴くと懐かしささえ覚える。続く第2楽章も基本的には変わりない。堂々たる表現は、正に英雄の如く、初演時に「皇帝」のようだと評判になったのも解る気がする。そんな演奏だ。此処でもウィーン・フィルは気品良く高貴でもある。後半楽章は、勇猛果敢な厚い金管の響きが魅力的だ。此処でも沈み込むような深い響きで。例のコントラバスが弾く主題も実在感があって、本当に音楽が生きている感じが良い。終楽章への導入部も慎重だが、叩き込むように走り出す終楽章も活気があって良い。全楽章を聴き終えると正にスタンダード中のそれなので、とても充実しており、この何処に不満があろうかと言う演奏なので言う事もない。

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