2011/12/14

ショルティのマーラー  指揮者


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Polydor Japan Decca-London L20C-2029 LP


ゲオルグ・ショルティは、マーラーの交響曲を全集として英.DECCAに残しているが、マーラーを得意とする人は、やはりブルックナーは、何故か鬼門の様で、あまり良いものは無いが、ショルティとて例外じゃない感じがする。だけど意外に本人には、其れなりの理念が在って、別に鬼門とも思っていないかも知れない!是から紹介するレコードも其の典型だが、久々に聴いてみると相当な演奏である。この演奏は、以前には、2枚組で、「こどもの不思議な角笛」とカップリングされて発売されていたが、私は後に廉価盤で購入した為に第3楽章が2面に分かれている。是が、このレコードだが、危惧した音質も良好で、流石にDECCAてな感じがする。勿論、嘗てに発売されていたものとは、奥行きや量感に差が在ると思うが、ズドンと腹に応える低音も聴こえるので、まだ条件は、かなり良い方だと思う!何故かCDされたものよりも空気感と言うか、空間性も良いので、其の辺が、アナログ盤ならでは何だろうなと感心する。腐っても鯛とは、よく言ったものである。さて此方の収録は、1970年なので、巨匠が、シカゴ交響楽団の音楽監督に就任した翌年と言う事になる。つまり、このレコードでは、巨匠就任当時のシカゴ交響楽団が、如何なる合奏精度だったかを確認する事が出来る。私が、そもそもゲオルグ・ショルティに興味を持ったのは、映画「地獄の黙示録」の爆撃場面で聴いた「ワルキューレの騎行」が、ショルティの歴史的名盤とされる「ニーベルングの指環」からのものだったと言う理由なのだが、そんな感じで聴き始めた人も多いと思う!だが意外とショルティのワーグナーを聴いて感動した覚えが稀な私にとっては、単にレコード産業史上、偉業を達成した指揮者との認識しかない!寧ろ感心したのは、1986年にシカゴ交響楽団と共に来日した時に演奏されたマーラーの交響曲第5盤である。巨匠は、何度かの来日で、この曲を演奏しているので、当時の批評では、前回のものと比べて緊張度が薄くなったとか言われていたが、私には、大して関係の無い事だった。其処で仰天したのは、冒頭の葬送の主題をハーゼスが、サラリと吹いてオケが微動だにしない精度の高いアンサンブルで整然と鳴った瞬間を耳にした時だった。是から少しずつ巨匠のレコードが揃い始めたのは言うまでもない!其の印象は、このレコードとて変わりは無いのだが、強剛で引き締まったアンサンブルは、此方の演奏が上だと思う!其の為に些か窮屈な面も在るのだが、シカゴ交響楽団特有の機能美に感心してしまう!勿論、マーラー特有の分裂気質である特色も充分に表している。雪崩込む様に始まる第2楽章も威圧的な表現だが、思わず圧倒されてしまう!第3楽章のダイナミックなスケルツォも鋭角に響くが、透明度の高いオケの音色が、聴く者を納得させる。アダージョも甘さは無いが、透き通る様に繊細な透明度の高い弦の音色に魅了される。終楽章の造型も見事だ!是も音響のみで聴かせる演奏だが、変に嫌味を感じさせないのも巨匠ならではだろう!シカゴ交響楽団の機能美に浸りたい人には御薦めの演奏だ!2枚組のレコ−ドも其の内欲しいものだ!

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