中国滞在中にホテル住まいを3年間経験した時に、韓国の某電気メーカーの方々と毎日朝食をご一緒した。日本を追随してくる有名なブランド名の会社で、大体6ヶ月程度で交代し常時男女合わせ20人程度の陣容で有った。そのホテルでは我々日本人の為に、味噌汁を用意してくれたのだが、韓国人が多くなるに従い、味噌汁にはキムチ状の具が入り、やがては味噌汁とは呼べないスープに変化してしまった。
毎日、顔を合わせ挨拶を交わす様になれば、時々は、日韓合わせて一杯飲む様になるのは自然の成り行きと言うもので有るし、ゴルフ等をご一緒した時も有る。双方共に会話の中に歴史や政治向きの話を挟んだ事は無く、意識的に避け大抵は仕事が中心で有る。
韓国人の男女とも高学歴者の皆さんで、我々は何故か親しみの持てる韓国人で有り、女性等は一種気品の漂う、洗練された言葉使いと物腰で有った。
今朝の新聞に膨張中国第四部「きしむ周辺諸国」が有り、昨年夏起きた「高句麗問題」について記して有る。中国は02年から始めた歴史見直しの中で「高句麗は中国少数民族による地方政権」と主張したが、韓国の猛反発によって、ようやく政治決着し削除されたらしい。主権国家に対する侮辱も甚だしく、これが我が国の教科書や靖国神社等に繋がっているのかも知れない。
最近の香港からの情報によれば「国の経済が発展すれば、その国の文化も当然周囲国に及ぼすのは当然」との考え方有るらしい。これが、論語自慢で有って、これについての我々の反論方法は、つい最近このプログで軽く触れておいたのでご参照下さい。
台湾で経験した話をしよう。台湾の高雄地区に有る某会社の社長さんは、経済紙等に投稿する中堅企業の親日派と言われる知識人で有る。竹島の領有問題で新聞を賑わしている時でも有ったが、商談が済んでヤレヤレとホットした時に、何かの弾みに、社長さん曰く「竹島はもともと台湾とは海中で陸で結ばれていて台湾の領土である。」我々日本人は椅子から弾き出される様な言葉で有り、互いに顔を見合わせた。同行の若く、日頃正義感の強いS君が、強い口調で「社長さん、そんな事を言うならば日本も同じです。」と反論したからたまらない。あわや日台戦争になるところで有った。適当な頃合いで「今晩は私が一席設けますので、この辺でお終いにしましょう。」と終戦に持ち込んだ。中華人にとって、国土を拡げる事は重要な案件らしいが、中華圏が拡がったのは異民族国家の時に達成したもので漢民族の力では無かった事を記しておこう。周辺諸国に対し何かと干渉する時でも有るまい。お金が有るのならもっと内政を充実させる好機だと思うのですが、何か内部事情が有るのでしょうか。靖国で一歩譲れば、次には更なる難問が待っているに違いないのです。

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