中国の経済発展をこの目で見たから、発展の報道される記事を見れば複雑な心境です。正直な感想を言うなら、日本は
技術移転等はすべきでは無かったと反省をしている。お前は日本を潰した男だと、酒の席で言われる時は笑って誤魔化す他は有りません。
茨城県県南地域に有る「
つくば市」は、衰退する日本経済の中に有って経済発展の途上に有る地方都市と言っても良いだろう。つくば市は昭和39年(1963年)に東京都の過密化を解消する為に、国の研究機関と大学(現筑波大学)を一ヶ所に移転したもので、全国的な知名度は、昭和60年に開催された「つくばEXPO85」によって知られたのです。現在では東京の秋葉原〜つくば市(研究学園都市とも呼ぶ)の間には、つくばエクスプレス(TX)が開通したから、アクセスも良くTX沿線駅周辺住民は笑いが止まりません。
茨城県守谷駅の人口等は「黙っていても自然に周りから人が寄ってくる」と言うし、「
守谷は爆発してる」と言うのが、不動産屋の高笑いだそうです。東北太平洋沖地震で地震と津波と原発事故で、完全に打ちのめされた東北人にとっては羨ましい限りです。つくば市では建売住宅が建ち人口も増えているから、大きな新庁舎も完成したのです。更には大型店舗等が次々に開店して、休日とも成れば、
周辺市町村の若者や家族連れ等が押寄せ、駐車場は利用出来ない程の混み様です。大型店舗内を歩いても、人がぶつかり合うほどの混み様です。
つくば市の繁栄をよそに、取り残された中堅都市部も有って、それは常磐線沿線の取手市と土浦市だと言う。TX線の開通は東京までも通勤圏になったから、取手駅は取り残されたのは当然で、デパート等は撤退の憂き目に有ったのです。土浦駅は商業都市として茨城県南部第一の都市(つくば市も商圏だった)で有ったのですが、人が歩くにもぶつかり遇う程のアーケード街も撤廃され、デパート等のお客さんは減少傾向だと言う。悲劇的な事は、土浦駅から「EXPO85」の会場に、人をスムーズに運ぶ為の輸送路として「
土浦高架橋」をつくったのですが、現在では土浦周辺の住民がつくば市に行く為の道路と化していると言う。私の現住してる市がシャッター通りになった大きな原因も、このつくば市の繁栄と無関係では無かろう。
さて、この様な繁栄を謳歌してるつくば市ですが、大きな欠点が有って。
それは街の中に河(川)が無いのです。中国を旅行してみると、小さな地方の「城市」であっても、河(川)が流れていて、この河が人々の心を癒しているのです。代表的なモノを探せばパリのセーヌ河でしょうか。この歳でパリに行っても感趣は湧かないが、セーヌの川風に吹かれカフェ等でコーヒーでも飲めば最高だろう。つくば市には、これが欠けているのです。恐らく町の中に河が流れていれば、もっと繁栄を極めれるに違えない。
要するに、つくば市と言うのは、大学と国の研究機関(
現在は独立法人)が集中してて、更には筑波山と言う観光地が控えていて、TX線が開通したから繁栄する為の三拍子が揃ったのです。発展しなければ行政が悪いに決まっています。
さて経済が発展する例として、つくば市を取り上げたのですが、大震災と起きては成らない福島原発に打ちひしがれた、南相馬市小高区を復興させる為には、ゼニをフンダンに注ぎ込んでも容易で無いことは理解できるだろう。一時的にゼニを掛けても外的な条件によっては元の木阿弥では困るのです。永続的で且つ発展する為の「
百年の計」が必要なわけです。
ゼニも必要ですが、更に必要なモノは「知恵」でしょうか。
知恵無くして直に「増税」等と言うのは笑止千万です。私は提案したいのですが、国とか私企業でも良いのだが、原発に変わるエネルギー源の研究機関とか企業の誘致が重要です。更には少子老齢化社会に向っている日本では、介護とか老人ホーム等を阿武隈山脈の麓につくるのです。その辺で見掛ける小規模なモノでは無く、
医療設備も(病院)備えた大規模(2千人程度)で、自然を生かした新しい介護村です。雇用も確保出来るし、食料供給の為には農業の活性化も可能でしょう。人口増など忽ち達成出来るだろう。これならば永続可能かも知れません。独創的で知恵を振り絞る事が、復興のチャンスが生まれるのです。模倣では必ず一時的な復興で終ってしまうだろう。
下記は「naro nics press」で、つくば市に有る独立法人「作物研究所」のHPです。ここでは作物の
放射能徐染研究(福島県川俣町)をしています。結果の成功を祈るばかりです。
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http://nics.naro.affrc.go.jp/press/press-53.html

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