写真は1950年(日本の昭和25年)6月28日、中国共産党(中共)が土地の開放令を発表し、農民達がその祝賀会を催した時のものです。場所は広東省東莞市の某城市です。城市の役人の居宅で拝見させて頂きました。中国の土地開放は「
中国人民共和国土地改革法」に基づき、貧しい小作人達にも土地を分け与えたのです。これは中国を統一した「毛沢東」の一大功績でしょうか。これによって地主から拘束されず、自分の耕地を耕し、自分の力で食べられる様に成ったのです。尚、土地には土地台帳が有って郷鎮(町村)に登記され、これは「
土地房産所有存権」と呼ばれます。
追
この農地解放は日本の戦後にも有って「
マッカサー元帥」の小作人解放です。地主から借りて耕していた土地は、マッカサー元帥の命令で全て小作人の手に帰したのです。マッカサー元帥と言うのは、日本人にとっては大恩人です。
耕作地と言うのは、人間が生きて行く為に欠くべからざるものですが、普通は権力を嵩に来た大地主が所有していて、そこには多くの農民(農奴)が働いていたのです。特に、中国の場合は顕著で有って、
毛沢東等は「土豪劣神」等と呼んで攻撃し成功したのです。毛沢東が「
赤い星」と異名され、潜在的には、現在でも人気が有るのはその為です。もしもだが、中国に革命が起きるとすれば、その群集の中には、必ず毛沢東の顔写真が掲げられるだろう。
さて中国の土地と言うのは国家のもので有って、個人は単純に70年間契約で租借しているわけです。この70年間と言うのは、70年間も所有すれば「代替わりする」と言う事にも有る様です。但し、登記簿が有る限り子々孫々に渡り租借出来ますが、基本的には国家が所有しているのです。ここで問題になるのが、「
国家が公共に役立つ土地と認められれば、収用できる」と言う事です。これは中国憲法にもうたわれています。ここで言う国家とは、地方政府(登記簿は地方政府が管理している)をも言うから、地方政府の悪の温床にも成るわけです。工業団地、住宅団地や公園、広大な大学敷地、幹線道路の拡幅、鉄道網等々、土地利用の必要な事は多いのです。土地は農民が持っているわけですが、
地方政府は公共の為と言って農民を圧迫し、責め取れるのです。
普通は開発公社(業者)が土地を安く買い取るのですが、この段階で地方政府(共産党党員)が儲けます。更には開発業者が転売すれば、更に多額の差額が出て役人が儲けます。極端な場合は、開発業者と地方政府が、一体になっている場合も有ると言われます。目に余るのは工業団地と住宅団地でしょうか。中国情報のブログ等を見ると、マダマダ工業団地や住宅団地の建設が有って、発展しているように書かれていますが、
実はこの建設の陰には、農地を手放した農民の悲劇と貧困が有るのです。中国人口の90%は農民ですから、格差社会が現出し中国と言う国家が、不安定な要素になる原因ががここに有るわけです。
土地を手放した農民の行き先は決まって都市部で有って、土木建築等に従事します。都会に行けば「兎に角食える」と言うのは、日本も中国も変わりません。中国の彼等は、よく言われる「民工ミンゴン」です。この土木建築業者には「
金払いの悪い事」で知られます。極端な場合は賃金の不払い等も多いものです。日系企業が中国で尊敬される理由の中には、福利厚生、教育熱心、綺麗好き等に並んで、賃金の支払いが良いと言うのも有る様です。中華人と金銭トラブルとは、切っても切れない関係が有って、土木建築業者は「
しこたま儲けた後には行方をくらます」等も多い様です。
ここで中国の司法について若干触れれば、悪事を働けば罰を受けるのが当然です。中国中央政府も危機感が有って、地方政府に対し再三に渡り監査を始めるのです。地方裁判所で裁判を受けますが、この判決が、マタマタ前代未聞の判決が起きる場合が有ると言う。被告人の弁護士が判決の前に「
多額の金銭と判決文の入った小包」を送ると言う。裁判官は、その判決文を朗読するだけで裁判は終るそうです。勿論ですが、被告人は
「晴天白日の身」と成って社会復帰できるのです。こんな夢の国のような世界は、誰が信ずる者ですか!とムキに成って反論した者が居たが、全てが真実だと言う。
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