『今すぐ彼を解きなさい』はイタリアの精神医療の改革の取り組みをまとめた書籍。患者を拘束しない精神医療を進めた。患者を拘束しない医療は薬物に頼らない医療でもある。暴力と薬物乱用は同じ問題である。
日本との落差は大きい。前書きでは落差を1960年代の政治の季節の継承にあると見る。これはどうだろうか。確かに日本は60年代の初産の継承ができていない。しかし、それは60年代の問題意識が多様化する21世紀の問題意識に対応できていない面があるのではないか。イタリアで改善されたきっかけもゼロ年代の拘束患者の死である。21世紀の市民意識の進歩が変革の原動力と見るべきではないか。
官僚的な受付とは正反対の姿勢で対応した(33頁)。これは公務員感覚と真逆の民間感覚である。
スワローあかぎ

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