ヤン・ウェンリーはイゼルローン要塞司令官に就任する。被保護者のユリアンも軍属としてイゼルローンに赴任する。『ユリアンのイゼルローン日記』は、そのユリアンの日常を日記形式でまとめた。日記なので日にちで区切られているが、前日の出来事が翌日に関わっており、物語として読める。
796年12月9日
冤罪の書籍についてヤン・ウェンリーは以下のように指摘する。これは現実の冤罪や警察不祥事の書籍に当てはまる。
「このような書物が出版されねばならない、ということは悲しむべきである。同時に、このような書物が出版されえたということ、それを禁止する法律がないということは、ともに喜ぶべきである」

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