2009/2/21 | 投稿者: らっち

 先日、鞆の浦まで行って来ました。
 まずはその写真をご覧ください。
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(でっかい写真です。クリックすると拡大します)

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 私の下手な写真では、その良さがなかなか伝わらないかも知れませんが、やっぱりいいですよ、この町。建築を中心とした街並み+港湾+瀬戸の島々と、魅力がギュッと凝縮された町ですね。

 さて、この町が現在架橋問題で揺れているのはもう皆さんご存知のところだと思います。
 この問題について、色々と語りたいことがあるのですがまずは、いつものおなじみの、次のサイトを見てください。

arch-hiroshima

 毎度のことながら、このサイト以上には、述べることなどなかなかないものです。「そのとおりです」としか言いようがないですね。
 でも、それだけでは芸がないので、私なりに感じたことをいくつか。

@架橋に賛成か反対か
 個人的な意見を言わせてもらうならば、橋などないほうが良いに決まっています。上述の写真の風景がどうなるか。福山市が用意したモンタージュ写真等のリンクを貼っておきます。ただ、これのどこが問題かは、実際に見てみないと分からないかも知れませんね…。

福山市webサイトより

鞆地区道路港湾整備事業の概要整備のイメージ
 
A地元住民の意見
 ただ、私の意見などは、所詮は部外者の意見で、地元の意見が一番尊重されるべきなのは言うまでもありません。では、地元の意見はどうか。
 私は、ここを訪れるまで、「地元は架橋賛成が大勢を占めているのでは」と何となく思っていました。「根拠は?」と言われたら困るのですが、これまでの報道を見て、何となくそう感じていました。
 しかし、実際に訪れるとそうでないことが分かりました。私は3店お店を訪れましたが、訪れたお店すべてが架橋反対していました。
 多分、地元でも意見が真っ二つに分かれているのでしょうね。
 また、「訪れたお店すべてが架橋反対」というのは偶然ではないと思います。観光に力を入れたい地元のお店としては、やはり架橋反対なのでしょう。
 逆に、観光に興味がない方などは、「架橋よりも生活を」ということなのでしょう。
 ここで問題なのが、「地元の人たちは自分の地元についてどう考えているか」ということです。これが、「鞆は観光なくしては生きていけない町だ」という状況なら、もっともっと架橋反対派が増えるのでしょうが、実は鞆という町はそうではない。
 行政単位で言えば、福山市の鞆地区であり、「鞆市」などではない。つまり、税収は福山市全体で考えるので、鞆の住民としては、別に鞆が衰退しようがどうしようが、実はあまり関係ない。しかも、福山市中心部や、日本鋼管などへも充分通勤できる場所。一部の人を除いたら、観光なんてなくても充分生きていける。むしろ、日常の生活では観光客など邪魔でさえあるだろう。それなら、生活道路をきちんと整備してもらって、生活しやすくなる方がありがたい。その方が定住者も増える。そう考える人が多いとしても、それは不思議ではないですね。

B部外者の意見の取り扱い
 そんな中、「ポニョ」の宮崎監督や、尾道の映画で有名な大林監督が反対の声を上げ、イコモスは「架橋しなければ世界遺産に匹敵する」と声明を出す。そして国交相までもが「住民の合意ではなく国民の合意を取り付ける必要がある。その過程で当然見直しもあるだろう」と発言する。
 この中で、国交相の発言は別として、その他部外者の意見をどう捉えるか。
 「部外者がとやかく言うな。景観よりも生活だ。交通量が多いのに道路が狭いため、うちの子はこの前事故に遭いそうになった。もしうちの子が事故で死んだら、宮崎監督が責任取ってくれるのか?」「救急車が来るのにも時間がかかる。それが原因で人命を落とすようなことも考えられる。世界遺産と人命のどっちが大事なんだ?」
 こう言われると、行政の立場からすると「架橋やむなし」と判断してしまうところです。部外者の人間の意見よりも、地元住民の意見が重宝されるのは当然のことです。
 ただ、何故部外者がここまで騒いでいるのか、ということも考えて欲しい。要するに、かけがえのない景観で、一度壊したら2度と手に入らない景観だから、外部の人間が必死に騒いでいるのです。
 これは、もしかすると鞆地区の人々は気づいていないのかもしれません。例えるなら、外国人に指摘されて初めて気づく日本の良さ、というものもある訳で、鞆の魅力も、地元の方はあまりにも身近なので気づいていないのかもしれない。
 失ってから気づくようでは遅いのです。今のうちに、どうか外部の人間の意見にも耳を傾けて欲しいと思います。
 明日、明後日の生活のことだけを考えるなら、架橋すればよいでしょう。しかし、長い目で見たとき、架橋が本当にベストの方法なのか。他に策はないのか。例えば、「通過交通はトンネルで、鞆の町中は一方通行等の規制で対応」という方法は不可能なのか。じっくり考えてもらいたいですね。

最後におまけ。先ほど、arch-hiroshimaを引用させてもらいましたが、以前そのサイトで、「土木屋の美的感覚は信用ならない」という旨のことが書いてありました。「失礼な話だな…」と思っていたのですが、今回、鞆を訪れて、こんな歩道の舗装を発見。
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…おそらく、鞆→港町→海→水色、ということで、水色のインターロッキングブロックを敷き詰めたのでしょうね…。何と言う安易な…。しかもご丁寧にも、手前の赤茶色の丸、これ、魚の絵ですよね…。手前の黒い四角が目で、「Y」の形をしているのが尾びれ…。この感性が土木屋が手掛ける「まちづくり」なのでしょうか…。冗談ですよね…。少なくとも、完成した後、「失敗した」と反省していることを願います。
 架橋問題が今後どうなるか分かりませんが、仮に架橋となった場合、間違ってもこの歩道の感性で橋を造らないでくださいね…。

2009/2/15 | 投稿者: らっち

 市民球場跡地について、今私の中でイチオシの案は、サッカー専用スタジアム化(こちら)です。要するに、サッカー場を中心に、デオデオとタイアップして「サンフレタウン」を作れば、紙屋町は活性化するんじゃないの? という話です。
 似たような話で、先日、もう一つ案が思い浮かびました。
 それは比治山にあるまんが図書館を市民球場跡地に移転させ、「広島の秋葉原」と呼ばれる大手町周辺と相乗効果を狙ったらどうか? という案です。
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 数日前に、「まんが図書館が外国人に人気」という報道(こちら)がありました。「欧米系の外国人が多いようで、比較的若い世代が目立つ。外国で既に紹介されているアニメやまんがを手に取って読んでいく」とのこと。これを活用できれば面白いかもしれません。


 このことについて、昔、印象に残っている話があります。
 私の家は、時々外国人留学生のホームスティ先となるのですが、以前、アメリカの大学生(男)が来たときの話です。
 「日本のアニメやマンガが好きだ」と言っていたこの大学生。「それならどこかそういうお店を紹介してあげなければ…」と思った私。でも、こういう方面について全く疎い私。とりあえず大手町にあるブックオフに連れて行ってあげました。
 そうすると、これが大ヒット。1時間以上店内で立ち読みし、5冊ほど漫画を買っていました。
 彼は1週間ほど私の家にいたのですが、私の知らない間にブックオフに通い詰めた様子で、帰る頃には20冊近くのコミックを持っていました。
 私は、「やっぱり日本のマンガって有名なんだ…」と感心した次第です。

 今、この手のお店は、大手町周辺に固まって立地している、と言います。私はこの手のお店について詳しくないのですが、確かに、そういう感じのお店がこの周辺に集積しているように感じます。
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(「広島の秋葉原」のメイン施設(?)であるデオデオのMAP。これらの間に小さなお店が立ち並んでいます)

 この近くに、公営の「まんが図書館」が出来れば、相乗効果は生まれませんかね? あの周辺が「西日本有数のオタク街」となり得ませんかね? ついでに言うなら、そういうオタクの人って、何かイベント(?)を定期的に行なったりすると聞いたことがあります。そういうスペースを整備してあげるのも良いですね。(って、どんなイベントをするのか、私には見当もつかないのですが…)

 以前にも言いましたが、「市民球場跡地のみ」で集客しようとするから難しいのです。まんが図書館+オタク街、あるいはサッカー場+サンフレタウン、という具合に周辺を巻き込んでの活用方法を考えると、市民球場跡地はまだまだ活用方法があると思いますよ。

 最後に、マンガ関連の話でおまけ。
 私、最近になってあのTSUTAYAがコミックのレンタルをしていることを知りました。コミックなんてもう何年も買っていない私ですが、これを機会に、定期的にTSUTAYAに行ってコミックレンタルしています。
 今はまっているのが、今更ながら「のだめカンタービレ」。面白いじゃないですか。て言うか、この作者、かなりクラシックに詳しい。勉強になります。
 今、千秋とのだめのコンビがパリに行っている部分を読んでいます。
 コミックを見ているだけで、「ああ、パリに行きたい…」と思ってしまいます。パリ、良いよねぇ…。広島もあんなふうな「色気のある」街になりませんかね…。
 まあ、これは次回語りたいと思います。

2009/2/11 | 投稿者: らっち

 広島都市圏が抱える最大の問題は何か? と聞かれた場合、私が真っ先に挙げるのが交通の問題ですね。市内の交通の問題から、広域的な交通網の問題まで、問題が山積しています。
 そんな中、一つニュースが入ってきましたね。山陽本線&アストラムラインの新駅設置に向け、調査の委託料が来年度予算に計上される見込みとのこと。(中国新聞関連ニュース
 この構想が何故重要か、と言うのは今更説明するまでもないでしょう。分からない方は、私の本家サイトの「地下鉄か路面電車か」ページを見てください。要するに、次の理屈です。

@本来なら、広島駅→都心部→西広島 の間は地下鉄が欲しい。
Aしかし、これはもう事実上無理だ。
B仕方ないので、路面電車のLRT化&山陽本線とアストラムの白島でのジョイントで対応しよう
ということです。下の図のイメージですね。
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 新聞報道によると、2010年度には事業化したいとのことで、何とか順調に進んで欲しいものと思います。
 素人なりに、この構想について想定される「今後の課題事項」を挙げてみたいと思います。

@事業費の問題(関係機関の負担割合の問題)
AJR側の技術的な問題
Bアストラム側の技術的な問題
C同業者の反発

このうち、@については私はどうこう言えません。まあ、何とか調整してください(笑)。
Aについて、私は若干不安視しています。元々、広島〜横川間は、中四国一の「運行ダイヤ過密区間」です(多分。この時刻表を見てください。実際には、これに貨物列車などを考慮しなければなりません)。
 これだけの電車を、たった2本のプラットホームで対応できるのか。今、白島駅予定地あたりは線路が2本しかないが、4本(いわゆる複々線)にしないと、電車をさばき切れないのではないか、と不安視しています。まあ、これは今後の情報を待たないと仕方ないですね…。
 次に、Bについて。これは「問題」という程ではないのですが、折角繋がり、便利になるのですから、アストラムの白島〜本通間は、5分間隔で運行出来ませんかね?今は平日昼間は10分間隔ですが、これでは折角の便利も少し期待はずれ。「JR白島駅で降りたら、待たずにアストラムに乗れて、直ぐに紙屋町に着くよ」という状況に出来ませんかね? 
 最後に、Cについて。広島電鉄や、その他バス会社がどういう反応を示すか知りませんが、仮に「白島新駅反対」などと言うならば、「何をか言わんや」と言いたいですね。特に広島電鉄の路面電車について。
 元々、この白島ジョイントはベストの方法ではありません。なぜなら、@接続されるのが広島駅ではない。Aアストラムは八丁堀を通らない B通勤ラッシュ対応にはほとんど役に立たない などの理由があるからです。
 この状況で、「白島ジョイントのせいで路面電車の客がアストラムに取られるじゃないか」などとは言うべきではない。ベストの方法でないのだから、これで広電の客がアストラムに大幅に取られるようなことになれば、それは広電の怠慢。そもそも広島は路面電車に必要以上の負担をかけているのだから、これは広電としても喜ぶべき事業。
 また、これを機会に「より多くの人が都心に訪れやすくなる」「マイカー離れが進む」と考えるべきで、広電が言う「環境にやさしい」がより一層進むと考えるべきでしょう。
 そういえば、少し話はずれますが、広電、西風新都に巨大なショッピングセンターを計画中なのだそうですね。ソレイユやアルパークと同規模のものを考えているんだとか。
 普段「コンパクトシティのためにLRTが有効だ」などと言っている広電ですが、言うこととやることが随分違いますね…。ショッピングセンター予定地なんて、もろに車じゃないといけない場所じゃないですか…。そんなことを広電がやっていいのですかね…。
 ソレイユにアルパークに広電の西風新都。そして祇園のイオン、その他もろもろ…。郊外型SCばかりが増えていくこの状況。迎え撃つ都心部は、そろそろ本腰入れて交通網の改善を考えなければなりません。その意味では、白島新駅は絶対に必要。早期実現を期待します。

2009/2/7 | 投稿者: らっち

 昔変電所であった被爆建物をイタリア料理店に改修したという、Sottostazioneに行ってきました。(Sottostazioneとは、「変電所」というイタリア語なのだそうです)

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TJ Hiroshima>Sottostazione

 料理の感想を言います。はい。いつものとおり「美味しかったです!」としか言えません…。パスタがどうだったとか、ワインがどうだったとか、そういう細かな感想を私に求めてはいけません。私の味覚は「無茶苦茶美味しい」「美味しい」「普通」「不味い」「無茶苦茶不味い」の5種類程度しかなく、それ以上の感想は言えません…。
 ただ、イタリアンの割にはリーズナブルで、なおかつお洒落。また行きたいお店ですね。

 ところで、このお店の最大の特徴は、なんと言っても「被爆建物の変電所を改修した」という点ですね。
 ただ、私の場合、「被爆建物かどうか」なんてことは本来あまり関心なく、また「古い建物かどうか」というものあまり関心ありません。ただ、かっこいい建物が好きなだけです。
 ただ、一般論を言うならば、古い建物の方がかっこいい建物が多く、この建物も外観からしてなかなか素敵。とても興味を持ったので今回行って見たと言う次第です。
 内部もなかなか良かったですよ。重い玄関の扉、高い天井、むき出しの配線…。いい味だしていました。

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 欲を言うならば、もう少しじっくり店内を見たかったですね。ただ、これはなかなか難しい。食事に行って、店内をきょろきょろ眺めていたら、それだけでもう「変な人」じゃないですか。そういう「変人」扱いされたくなかったら、例え建築に興味を持っても、きょろきょろせずに食事するしかない(笑)。ましてや、写真撮るなんてもってのほか。僕には絶対無理。こういうお店に行って、料理や店内の写真をたくさんアップしているブログを時々見かけますが、あれって凄いなぁと思いますね。他のお客さんもいる前でカメラ出しているの? シャッター押しているの? って思う。本当、尊敬しますよ…。

 …って、誰のこと言っているんでしょうねぇ…。いやいや、別にyum○lyさんのことを言っている訳じゃないですよ(苦笑)。今度、そのコツを教えてください(笑)。

 話を元に戻しましょう(笑)。
 「内装」にこだわるお店は多々ありますが、「建築」にまでこだわったお店はなかなかお目にかかることは出来ません。そういう意味で、このお店は注目のお店ですね。
 元々、広島は原爆で多くのものを失ったため、こういう建築物が少ない。原爆の悲惨さは、こんなところにも現れるのですね…。

参考:arch-hiroshimaE.R.E.宇品御幸ビル

2009/2/1 | 投稿者: らっち

 前回の話の続き…を書こうかとも思ったのですが、文章が上手くまとまりませんでしたので、ちょっと保留とさせてください。申し訳ありません。また機会があれば、何とか文章をまとめたいと思います。これはかなり長い記事にならざるを得ず、まとめることが出来ませんでした…。

 さて、今日は集客って何だ? という話です。
 今日の新聞に入っていた「市民と市政」に、市長が面白いことを書いていましたね。市長のこの記事の下、ちょっと色々と考えてみましょう。

 昨年は「最終年」でしたので例外だったのですが、それ以前、市民球場の入場者数は一年間に約80万人から100万人ほどでした。カープの試合のあるのは年間、約60日間。その間の数字です。問題は、残りの300日間です。コンクリートの高い壁に阻まれて、市民は球場内に入ることができない日の方が圧倒的に多いのです。
 近くのクレドの利用者数は年間で約1800万人、シャレオを通行する人は6000万人と言われていますし、県のグリーンアリーナは約150万人が利用しています。
こちらより引用)


@利用者数と通行人の違い
 市長によると、「近くのクレドの利用者数は年間で約1800万人、シャレオを通行する人は6000万人と言われていますし、県のグリーンアリーナは約150万人が利用しています」とのこと。
 クレドが1800万人で、シャレオが6000万人と書いてあります。規模は決して大きくなく、空きテナントも目立つシャレオの方が、クレドの3倍以上多いのです。
 嘘でしょ? と思われる方もいるかもしれませんが、これは嘘じゃないでしょう。何故シャレオの方が3倍以上多いのか。それは単位が「通行人」だからです。つまり、あの地下街を「地下道」としてのみ使っている人まで数えて、「6000万人」と言っています。
 こういう数字の捉え方、気をつけないといけないですね。市民球場跡地、「年間150万人の集客を」という話ですが、この150万人が「利用者数」なのか「通行人」まで含めるのかで、求めるものがガラリと変わってしまいます。当然、「利用者数」で考えるべきだと私は思うのですが…。

A市民球場VS折鶴展示場
 市長が書いていることを見ると、私には「クレドが1800万人で市民球場は100万人弱。元々、市民球場の集客力なんて大したことなかったんだ」と書いているように見えます。そして、穿った見方をすれば、「だから市民球場跡地利用は集客なんてあんまり考えなくても良いんだ」と言っているようにも見えます。
 確かに、市民球場の100万人と言う数字は大した数字ではないですね。しかし、ここで考えるべきなのは「市民球場に来ている100万人は、野球を観るためにわざわざやってきている」という点です。球場がなければ、そこに足を運ばない人たちです。球場がなくなれば、100万人がゼロになります。
 一方、今検討されている市民球場跡地利用。例えば折鶴展示場などはどうか。仮に、この展示場の入場者数が100万人に達したからと言って(それ自体無理だと思うが)、市民球場=折鶴展示場と言えるかどうか。
 私はNOだと思います。折鶴展示場、出来た当初は多少は話題性があるかもしれませんが、その話題性がなくなってからはどうなるか。恐らく「平和公園や原爆ドームを見るついでに見るもの」という位置づけになろうかと推測します。つまり、仮に折鶴展示場の入場者数が100万人に達したとしても、その人々は平和公園や原爆ドームを訪れた人と重なっており、紙屋町全体を考えると人は増えていません。折鶴展示場があろうがなかろうが、紙屋町全体の集客は変わりません。
 それを考えると、市民球場の100万人というのは意味合いが違う。ショッピングに来た人でも、観光客でもない人を年間100万人集めていたのですから。
 極論するならば、市民球場=集客力100万人。折鶴展示場=集客力0人、です。

Bプラマイゼロ
 ちょっと「市民と市政」から離れましょうか。
 これは現実的にはあり得ない話ですが、例えば、市民球場跡地に商業施設を造ることが可能で、「伊勢丹広島店が出来ます」という話になった場合、これは素直に喜んで良いと思いますか? 私は駄目だと思います。今の情勢で、都心部に新たに百貨店が出来たら、多分どこか他の百貨店が閉鎖、ということになってしまうでしょう。「伊勢丹が出来たけど、三越と天満屋が潰れたよ」という話になってしまったら、紙屋町八丁堀全体としては「プラマイゼロ。むしろマ〜イ」(←知っていますか? 少々古いか…)と言うことになってしまいます。
 
 結局、「市民球場跡地利用で年間150万人を」というのは、紙屋町八丁堀全体の活性化のために言われていることなのですから、「市民球場跡地に150万人の人が集まったよ。でも、八丁堀の人出が150万人減ったよ」という状況にならないよう、他の施設と被らないようにしないといけないですね。

C年間150万人の中身
 最後に考えるべきは「年間150万人」の中身です。当然のことながら、「150万人集まるなら何でも良い」という話にはならないはずで、例えば「場外馬券売場を作って集客します」という話になったらどう思いますか? 私は「やめろよ、品がない…。あの周辺のガラが悪くなるだけじゃないか…。第一、場外馬券売場なんてそんなに経済効果ないと思うぞ…。だって、シャレオやそごうで買い物をするタイプの人達じゃないのだから…。儲かるのは、近くの食堂やコンビニぐらいじゃないか?」と思います。
 中心市街地の活性化を考えるなら、やはりそのための集客施設というものはある訳で、場外馬券売場でも何でも良い、と言う話にはなりませんね。

結局、市民球場跡地利用の集客と言うのはどう考えるべきか。まとめましょう。
・通行人ではなく、利用者数で考えること。
・「ついで」で訪れる人ではなく、新たに人を集めるものであること。
・紙屋町八丁堀地区にある他の施設と被らないこと。
・単に人が集まるだけでなく、中心市街地活性化に役立つものであること。

この条件をクリアして、年間150万人の集客なんて、これはやはり相当難しいのではないでしょうか…。




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