勝手に「旅蝶」などという言葉を作ってしまいましたが、この日ガイドさんが私たちに最も見せたかったポイントを先に紹介します。
それは、1500kmもの長い旅をすることで知られるアサギマダラが集まる場所。
万座には、アサギマダラが好むヨツバヒヨドリという花の群生地があります。でもそこに行けば必ずアサギマダラがいるわけではなく、「今日はいる」とリサーチ済で私たちを案内して下さいました。ラッキーデーです。

水色の部分は向こうが透けて見える薄さで、鱗粉の少ない蝶。とても美しくて見とれました。
フジバカマの仲間のヨツバヒヨドリ。ほとんどこの蜜しか吸わないと言ってもよいほどだとか。甘い香りがしました。

この花のあるところを巡りながら産卵し、その子供もまた旅をします。
ここにいるのは沖縄からやってきたと思われるものだそう。「今日ここにだけ沢山いる」不思議。万座で監視員が羽に番号を書いた個体が、3か月後に台湾で見つかった例もあるとか。

羽ばたきっぱなしでは疲れるので、上昇気流に乗って羽を広げてグライダーのように飛びます。とまるところのない大海原では、油紙のような羽を広げて海面に浮かんで休むらしい。すごいねえ・・・
なぜここにこの花があるのか分かるだけでも不思議です。
蝶々はニガテという方もいると思いますが、とても美しく、ドラマチックなやつらです。

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