"THE GREAT ESCAPE"
先週、午前十時の映画祭で上映していた
『大脱走』を観ました。
168分の長篇映画でしたが、面白くてあっという間でしたね。
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『荒野の七人』(1960)に続き、
「J・スタージェス」がオールスター・キャストで監督・製作した作品。
第二次大戦中、脱出絶対不可能とうたわれたドイツの捕虜収容所から、連合軍捕虜が大量脱走したという実話の映画化だが、その題材の面白さもさることながら、見せ場に次ぐ見せ場を盛り込んだ脚色と、ダイナミックな演出によって類稀な娯楽作品に仕上がっている。
独房で黙々とキャッチボールを続ける
「マックィーン」をはじめ、
「J・ガーナー」、
「R・アッテンボロー」、
「J・コバーン」、
「C・ブロンソン」、そして
「D・マッカラム」など個性豊かなキャストも魅力的。
「E・バーンスタイン」のメロデイも心地よく、あっと言う間の3時間弱である。
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全編通してドキドキハラハラ。
これが実話を忠実に再現した物語というのだから驚きですね。
戦争映画ですが戦場シーンはなく、捕虜収容所での生活と収容所から脱走後のドイツ占領下の街や村が舞台。
収容所の中で平静を装い着実に脱走準備を行う前半と、脱走後の逃走劇を描く後半とでは、違った緊張感がありましたね。
前半の脱走準備、、、
250名を脱走させる計画を立案し、トンネル堀りの道具を調達(製作)、トンネル掘り(掘るだけじゃなく支柱を立てたり線路敷設したり)、掘った後の土の処理、身分証明書の偽造、逃走用の衣類の製作、逃走経路の検討等、脱走を成功させるためのありとあらゆる作業が収容所内で内密に行われます。
脱走するための執念と努力は凄まじいものがありますね。
皆とは別に独自に脱走を企てる
「ヒルツ」役の
「マックィーン」の行動も注目ですね。
そして
「ダニー」役の
「チャールズ・ブロンソン」が、閉所恐怖症でトンネルの中でパニック状態に陥るのですが… その気持ち、わかります。
いつ崩れるかわからない狭いトンネル… 想像しただけでも怖いわぁ。
後半は収容所からの脱走に成功した76名の逃走劇。
列車、バス、トラックへのヒッチハイク、飛行機、バイク、自転車、小船、徒歩等、様々な逃走方法、逃走ルートでドイツ領からの脱出を図りますが、、、
ドイツ兵に捕らえられ、撃たれ、ほとんどの脱走兵は還らぬ人に。
76名のうち、50名は射殺され、12名が連れ戻され、残った14名のうち無事帰国できたのは僅か3名だったとか。
厳しい現実です。
そんな逃走劇の中、イチバンの見せ場は
「マックィーン」がドイツ兵のバイクを奪い、ドイツ兵に追われながらスイスとの国境線ののどかな田舎道を疾走するシーン。
久々にバイクに乗りたくなりましたよ。
でも、
「マックィーン」も結果的には国境を越えることができず、独房に戻ることになるんですよね。
ラストシーンで
「マックィーン」が独房で野球のボールを投げるシーン(壁に跳ね返る音)が印象に残りました。
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監督: ジョン・スタージェス
製作: ジョン・スタージェス
原作: ポール・ブリックヒル
脚本: ジェームズ・クラヴェル
W・R・バーネット
撮影: ダニエル・ファップ
編集: フェリス・ウェブスター
音楽: エルマー・バーンスタイン
出演:
スティーヴ・マックィーン ヒルツ
ジェームズ・ガーナー ヘンドリー
リチャード・アッテンボロー バートレット
ジェームズ・コバーン セジウイック
チャールズ・ブロンソン ダニー
デヴィッド・マッカラム
ハンネス・メッセマー
ドナルド・プレザンス
トム・アダムス
ジェームズ・ドナルド
ジョン・レイトン
ゴードン・ジャクソン
ナイジェル・ストック
アンガス・レニー
ロバート・グラフ
ジャド・テイラー

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