「フレデリック・フォーサイス」の
『騙し屋』を読みました。
「フレデリック・フォーサイス」の作品を読むのは二十年数年振りだなぁ。
当時、夢中になって
『戦争の犬たち』や
『ジャッカルの日』等を読んだことを思い出して、久しぶりに
「フレデリック・フォーサイス」作品読んでみる気になりました。
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騙し屋とよばれる
「サム・マクレディ」は、イギリス秘密情報機関SISのベテラン・エージェント。
切れ者で世界各地で敵を欺き、多くの成果をあげてきた。
しかし、冷戦は終結し、共産主義は崩壊した。
世界情勢は急転したのだ。
それは、スパイたちに過酷な運命を強いることになった。
「マクレディ」は引退を勧告された。
SISの人員整理構想のスケープゴートにされたのだ。
マクレディは現役に留まるため、聴聞会の開催を要請した…。
世界の
「フレデリック・フォーサイス」が贈る、スパイたちへの鎮魂歌。
“最後のスパイ小説”四部作第一弾。
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西側に情報を流していたソ連軍の将官
「パンクラティン」がソ連軍の配置図を入手、その受取りのため
「マクレディ」は旧知の工作員
「ブルーノ・モレンツ(暗号名:ポルターガイスト)」を東ドイツに入国させるが、
「モレンツ」は重大な個人的な悩みを抱えており、なんと潜入の直前に殺人を犯してしまい、精神状態が不安定なまま東ドイツへ。
「マクレディ」、CIA、西ドイツ・東ドイツの警察・情報機関、ソ連KGBの美貌の女少佐
「リュドミラ・ワナフスカヤ」等が東ドイツ領内に入った
「モレンツ」を追って激しい諜報合戦を繰り広げる。
「モレンツ」はどうなるのか?
「パンクラティン」の重要情報は西側に渡るのか??
登場人物が多く、関連する組織(SIS、MI6、CIA、KGB、BND、AGG等々)も多いので、最初は人物や組織の相関がわかり難かったのですが、読み進むにつれて理解も進み、意外な展開や
「マクレディ」の活躍をワクワクしながら読むことができました。
スパイの活動も格好イイ活躍ばかりではなく、悲哀や悩みも巧く描かれていて、さすが
「フレデリック・フォーサイス」って感じでしたね。
この
「マクレディ」モノは四部作でシリーズ化されているらしいので、残りの三篇も読みたいです。

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